合点 | 作 品 | 作 者 | 選 者 |
8 | 桜咲く井荻はろんど発祥地 | 佐藤弘香 | ○主宰 美智子岳洋 隆 克美 けいし たく 水貴 |
5 | 保育器の真上春星大いなる | すずき巴里 | ○岳洋 ○克美 いづみ 弘香 綾子 |
5 | 椿毛蟲小隊長の居るらしき | 鳥居美智子 | ○主宰 岳洋 弘香 悦子 水貴 |
5 | 充ち足りて少しさびしき目借時 | 牧野慶 | 貞雄 岳洋 克美 綾子 満智子 |
4 | 真っ白な命散らして白木蓮 | 名倉悦子 | 岳洋 隆 水貴 玲華 |
4 | 文豪のはねずに染まる梅屋敷 | 金田けいし | 美智子 ○弘香 克美 ○満智子 |
4 | 辛夷咲く旧街道のそば処 | 名倉悦子 | ○貞雄 けいし たく 慶 |
4 | 引く鴨の水尾の輝ふ暁けの沼 | 石川寿夫 | 主宰 美智子 けいし 悦子 |
4 | 管楽器のきらめき眩し卒業式 | まつのたく | ○主宰 ひろ子 いづみ けいし |
3 | 歯みがきのミントの香り初音聴く | 石川寿夫 | 隆 ○けいし 玲華 |
3 | 明日仕舞ふ雛に名残りの愁ひかな | 竹田ひろ子 | 貞雄 克美 玲華 |
3 | 甍の日受けて木蓮合掌す | 田中貞雄 | ひろ子 弘香 たく |
3 | 花辛夷山ほのぼのと匂ひ立つ | 佐藤弘香 | 隆 いづみ 慶 |
3 | 日当たりの次々出合ふ蕗のたう | 佐藤玲華 | 克美 いづみ たく |
3 | 編むほどに淋しくなりぬ苜蓿 | すずき巴里 | 貞雄 美智子 弘香 |
3 | たかんなの大地を割りて出でにけり | 鳥居美智子 | ○いづみ とをる 慶 |
3 | 雪吊りの緊張解かれ風を招ぶ | 石川寿夫 | ひろ子 たく 悦子 |
2 | 永き日や休み休みの一万歩 | 田中貞雄 | 玲華 ○慶 |
2 | 藤壺の口を揃へて忘れ潮 | 田中貞雄 | ○美智子 満智子 |
2 | しどけなく衿より崩れ紫木蓮 | 佐藤弘香 | 貞雄 満智子 |
2 | ぽんぽこの阿弥陀堂閉め梅灯り | 水貴 | ひろ子 とをる |
2 | 三月や忘れ得ぬ人忘れ得ぬ日々 | はせべとをる | ○綾子 悦子 |
2 | 復活祭一輌だけの貨物列車 | まつのたく | 岳洋 満智子 |
2 | 髪染めて義母軽やかに春の風 | 名倉悦子 | 玲華 水貴 |
2 | こなた姫かなた三十郎椿 | すずき巴里 | 弘香 満智子 |
2 | 春蘭や隠棲に慣れ親しんで | 田中貞雄 | けいし 慶 |
2 | 連翹咲きて母の思い出濃くしたり | 阿部綾子 | 主宰 慶 |
2 | 花衣マスクの色を変へてみる | 竹田ひろ子 | 克美 ○たく |
2 | 雪嶺の風を祓ひて幣こぶし | 石川寿夫 | 弘香 ○とをる |
2 | 物の芽に薄紫の里の山 | 佐藤いづみ | 美智子 ひろ子 |
2 | 新妻の姉さん被り若芽干す | 佐藤満智子 | 貞雄 ○悦子 |
2 | むらさきの小雨の中を鮎汲めり | 村田岳洋 | 主宰 美智子 |
2 | 祈りの形解きて清らの白木蓮 | 金田けいし | 貞雄 ○ひろ子 |
2 | 夕月の銀の勾玉雛飾る | 村田岳洋 | ひろ子 悦子 |
2 | 薄日背に古稀の手馴れの花樹剪定 | 佐藤玲華 | 満智子 たく |
2 | 昇り竜包み込んだる花の雲 | 竹田ひろ子 | いづみ 水貴 |
2 | 自粛解く良し悪しいかに春愁ふ | 吉田克美 | 隆 綾子 |
1 | 膝抱え話かけたり菫草 | 水貴 | いづみ |
1 | 春の訪ふ散らかしてますの声あり | 川南隆 | とをる |
1 | 来し方は母の真似なり木の芽和 | 阿部綾子 | 主宰 |
1 | 草餅の淡きお皿に分かちあふ | 村田岳洋 | 隆 |
1 | 稜線の彼方霞の延暦寺 | 金田けいし | 綾子 |
1 | 合格を決めて安堵の知らせ受く | 佐藤玲華 | 慶 |
1 | 雛しまふ男雛女雛を向き合ひに | すずき巴里 | 水貴 |
1 | 三・一一十年前の海静か | 佐藤いづみ | ○水貴 |
1 | 夢たぐり伏姫櫻仰ぎたし | 鳥居美智子 | けいし |
1 | 膝に乗り甘え上手の仔猫かな | 村田岳洋 | 玲華 |
1 | 山道を埋め尽くすかに坪菫 | 佐藤いづみ | 綾子 |
1 | 菜の花や波の押せ行く船溜り | 佐藤満智子 | 綾子 |
1 | 津軽三味線コロナほろぼすほど落花 | 鳥居美智子 | 主宰 |
1 | 草萌ゆる我らが歩む地のドラマ | 川南隆 | ○玲華 |
1 | 白辛夷空へ友へと背伸びする | 水貴 | とをる |
1 | 絶壁のなかの神社に陽炎へる | まつのたく | 悦子 |
1 | 春泥や子等の手を引く母なれば | はせべとをる | 隆 |
1 | 「草枕」読む窓の外に初桜 | 牧野慶 | とをる |
1 | 蝌蚪の紐畔に添ひたる水濁す | 佐藤弘香 | とをる |
1 | まんさくや水透明に迸ばしる | 金田けいし | 岳洋 |
柿の木句会3月メモ ○すずき巴里特選 4 椿毛蟲小隊長の居るらしき(鳥居美智子) 椿の木につく毛虫の数は大変な数。先導する者がいるのだろうとの 見立てだが、隊長でなく小隊長というのがなんとなく可笑しい。 39 桜咲く井荻はろんど発祥地(佐藤弘香) 井荻に誕生したわれらの(ろんど)今年の桜大樹も温かく見守り続けて くれているようで嬉しく懐かしくそして有難い。 74 管楽器のきらめき眩し卒業式(まつのたく) 卒業生を見送る後輩の吹奏楽部の演奏である。管楽器の輝き、堂々たる 演奏に見送られ未来へと羽ばたく卒業生が眩しい。 ○田中貞雄特選 15 辛夷咲く旧街道のそば処(名倉悦子) 多くの人々が行き来した旧街道筋には、老舗の名物蕎麦屋がある。 ひと休みしながら、周辺の自然と歴史にそこはかとなきロマンと真っ白な 花を高々と咲かせる辛夷の花に春の喜びを感じているのである。 俳句は報告調であるが、箱根街道を思い出しながら鑑賞した。 ○鳥居美智子特選 75 藤壺の口を揃へて忘れ潮(田中貞雄) 凸凹の多い岩のくぼみなどに取り残された様々な命。小さな龍宮城を覗き 込んだように、乙姫様に招かれた浦島太郎のようにわくわくして来ます。 巻貝や二枚貝ともちがう。藤壺の一巻物のお芝居を楽しませていただきました。 4月柿の木句会について 投句締切 4月19日(月) 選句締切 4月26日(月) 投句・選句先 竹田ひろ子 189-0011 東村山市恩多町5-36-19-503 TEL・FAX 042-203-5028 4句・1000円同封の上お願いいたします。 石川寿夫様が3月21日ご逝去されました。 早々に投句は頂きましたが、清記用紙は間に合いませんでした。 寿夫様の御句に沢山の選がありました。打ち込むたびに切なくなりました。 ご冥福をお祈りいたします。 |