■日時: 令和5年3月25日  ■句会場: 紙上句会  ■兼題: 半  ■参加者: 14名

合点 作      品 作 者 選     者
5 雨水かな一夜に開く谷戸日和 吉田克美 主宰 弘香 満智子 加津 とをる 
5 つちふるや湖北五山の空の色 名倉悦子 主宰 けいし 満智子 綾子 とをる 
4 誰も居ぬ急ぐ家路や夜半の春 佐藤満智子 貞雄 ひろ子 水貴 とをる 
4 春の宵大往生と称へられ すずき巴里 水貴 ○悦子 満智子 玲華  
4 東京に残る半鐘空襲忌 まつのたく 弘香 水貴 綾子 玲華  
4 母ともつと話をもつと春炬燵 阿部綾子 貞雄 ひろ子 玲華 加津   
4 半眼の弥陀の瞑想春愁 竹田ひろ子 貞雄 弘香 ○満智子 綾子  
4 桜狩兼ねてぽつくり寺を訪ふ 田中貞雄 主宰 ひろ子 克美 弘香  
4 凪の海鹿尾菜の礁の黒光り まつのたく ○弘香 ひろ子 悦子 綾子   
4 椿咲く先師の庭の白き椅子 佐藤弘香 主宰 けいし 克美 たく   
3 愚かさを皆吹き飛ばせ春一番 はせべとをる 加津 ○玲華 綾子   
3 二杯目のブラックコーヒー春の雷 降幡加津 ○主宰 ひろ子 水貴   
3 鳥雲に茶畑の畝整列す 田中貞雄 けいし たく 悦子   
3 ふらここに心打ち明け小半時 すずき巴里 貞雄 満智子 ○たく   
3 ひとすじの光引きつつ鳥帰る 金田けいし ひろ子 加津 玲華   
3 食草のひかりとなりて蝶生る 金田けいし ○主宰 たく 水貴   
3 校庭の声の弾みし桜かな 佐藤弘香 主宰 ○貞雄 とをる  
3 黄水仙気持きりつと正書する 降幡加津 克美 弘香 たく   
2 独り居にひとりにあらずと春の星 竹田ひろ子 克美 満智子  
2 半端なき日本の強さ桜咲く 佐藤弘香 克美 玲華   
2 我が半生走り抜けたり春愁 阿部綾子 貞雄 ○とをる 
2 チューブより青色出して春の風 降幡加津 主宰 水貴   
2 雪囲ひ解かれ境内鳥のこゑ 佐藤玲華 けいし 悦子  
2 競ひ合ふ友と空蹴る半仙戯 金田けいし 貞雄 とをる 
2 百均の種から花菜の畑なる 水貴 たく とをる 
2 初蝶に日差し豊かな朝かな すずき巴里 ○けいし 弘香  
2 菜の花やゴッホの色の地平線 水貴 ○ひろ子 加津   
2 まんさくを半時探す瑞泉寺 吉田克美 悦子 玲華  
2 ゆつたりと昇る満月皇居前 金田けいし 主宰 たく  
1 雪囲とる阿弥陀様ゆるゆると 佐藤玲華 加津   
1 半導体春も隠れしナノ世界 はせべとをる ○水貴   
1 ウインドーやスイーツ店の桃の花 佐藤満智子 主宰  
1 春寒しほのかに匂う湿布の香 名倉悦子 克美   
1 見守らる齢となりし朧月 佐藤弘香 貞雄  
1 しやぼん玉童の頃の夢浮かぶ まつのたく 綾子  
1 花辛夷かけつこの児の無心かな まつのたく 克美  
1 半鐘は昭和の記憶赤い花 降幡加津 悦子  
1 秒針の進むを追うて日永かな はせべとをる 主宰  
1 背負かご尾根の残雪流れ出す 佐藤満智子 ○主宰  
1 春休みピザ半額の児等の昼 佐藤玲華 けいし   
1 早春や陰へ日向へ疾走す はせべとをる 加津  
1 受験子の母がもつとも晴々と すずき巴里 ○綾子   
1 菜の花忌指輪を外す茶席かな 水貴 けいし  

 
 3月句会メモ

  主宰特選

   特選 佐藤満智子 背負かご尾根の残雪流れ出す
       選評 背負い籠に到来をよろこぶ作者像が立ち上がり
         残雪流れ出すが、更に支えてリアル
   
   特選 降幡加津 二杯目のブラックコーヒー春の雷
       選評 独りの長い時間であったことが二杯目であり、
         春の雷に、ある覚醒が提示され深い。

   特選 金田けいし 食草のひかりとなりて蝶生る
       選評 食卓の早春の彩りが想起され、ファンタジックな
         中に作者の待春が静かに存在する。

  
  田中貞雄特選 
    
   特選 佐藤弘香 校庭の声の弾みし桜かな
       選評 染井吉野の開花に合わせるように、マスクの着用が個人
         の判断に委ねられた。マスクを外すことは勇気がいるこ
         とではあるが、校庭の飛花落花の中で戯れる生徒の声が
         聞こえてくる。


   4月柿の木句会兼題 『 解 』 佐藤満智子さん出題

      投句締切 4月13日(木)
      選句締切 4月21日(金)


   兼題1句雑詠3句 出句料千円にてご送付下さい。

   投句先 竹田ひろ子 189-0011東村山市恩多町恩多町5-36-19-503