合点 | 作 品 | 作 者 | 選 者 |
9 | 三月や吾に生きるといふ仕事 | 阿部綾子 | ○主宰 貞雄 ○ひろ子 ○満智子 克美 悦子 水貴 弘香 ○誠山 |
6 | 普通てふ大切なこと草を摘む | すずき巴里 | けいし 満智子 たく 克美 玲華 誠山 |
5 | 住みつきし町がふるさと桜餅 | 阿部綾子 | けいし 悦子 加津 誠山 玲華 |
4 | ゆつたりと呑み込む夕日春の海 | 金田けいし | 貞雄 いづみ 綾子 誠山 |
4 | 春愁や回して溶かす角砂糖 | 佐藤弘香 | ○けいし ひろ子 加津 誠山 |
4 | 飛び石をとんとんとんと跳んで春 | 尾形誠山 | ひろ子 水貴 けいし 克美 |
4 | 味噌蔵の裸電球春灯 | 名倉悦子 | 主宰 けいし 満智子 弘香 |
3 | 春うらら不定愁訴の付きまとふ | 竹田ひろ子 | 貞雄 水貴 ○綾子 |
3 | モノクロの写真重たき春愁 | 阿部綾子 | ○主宰 貞雄 弘香 |
3 | 師の庭の井戸に蓋ある諸葛菜 | 佐藤弘香 | けいし いづみ 加津 |
3 | 春泥や杖重心の歩巾かな | 佐藤満智子 | 克美 悦子 弘香 |
3 | 絵の具溶く雪山白く雲白く | 佐藤いづみ | ○たく ひろ子 加津 |
3 | 天ぷら粉溶き初物の蕗のたう | 佐藤玲華 | 貞雄 ひろ子 いづみ |
3 | 字配りのある置手紙春の宵 | まつのたく | 主宰 玲華 誠山 |
3 | 師の笑みの優しさ凛と紫木蓮 | 佐藤弘香 | 克美 いづみ 綾子 |
3 | 逃げ水や病院行きの窓の外 | 佐藤いづみ | 満智子 加津 綾子 |
2 | たんぽぽの根の張る強さ溶岩原 | まつのたく | 貞雄 ○玲華 |
2 | カフェラテのミルク溶け合ふ春の宵 | 竹田ひろ子 | 水貴 綾子 |
2 | 耳鳴りに音階つけて春の月 | 水貴 | 悦子 満智子 |
2 | 雲割れて山の笑ひを誘ひ出す | 田中貞雄 | ○いづみ たく |
2 | 春の夜カクテルグラスの細き脚 | 降幡加津 | 主宰 誠山 |
2 | 春の宵胎児のやうに丸く寝て | すずき巴里 | ○弘香 悦子 |
2 | 早々に空に昇るや白辛夷 | 水貴 | 貞雄 いづみ |
2 | 空の青海の碧より桜貝 | すずき巴里 | けいし 悦子 |
2 | 羊羹の耳のしろじろ春の雪 | 金田けいし | 水貴 弘香 |
2 | ことのほか白透きとほる夜のこぶし | 竹田ひろ子 | 満智子 弘香 |
2 | 蕗の薹屈みつつ撮り声を聞く | 田中貞雄 | 主宰 たく |
2 | 春泥や歌舞伎の見栄のごと避ける | まつのたく | ○主宰 加津 |
2 | ワルツのリズム探る山路の蠟梅花 | 吉田克美 | ○水貴 加津 |
2 | 春彼岸近くて遠き黄泉の国 | 竹田ひろ子 | 満智子 ○悦子 |
2 | 雛まつり妣呼び起こす遊山箱 | 尾形誠山 | 主宰 玲華 |
2 | 虎杖の赤芽ちらほら溶岩(ラバ)の道 | 田中貞雄 | ひろ子 いづみ |
2 | 春の闇地球の上の戦火跡 | 水貴 | 主宰 ○克美 |
1 | 酒の香の墨絵のやうな霞かな | まつのたく | 綾子 |
1 | 娘は育ち老いの楽しみ雛飾る | 佐藤玲華 | たく |
1 | 三ッ葉の香あんかけ汁の溶き玉子 | 金田けいし | ○貞雄 |
1 | しだれ梅人・人・人や人恋ひし | 降幡加津 | 克美 |
1 | 春雨や遺跡に猫の雨宿り | 名倉悦子 | たく |
1 | 歩くたび強くなる足椿咲く | 降幡加津 | たく |
1 | 川床を真つ新にするミモザ風 | 田中貞雄 | 水貴 |
1 | 春色に絵の具溶く画家芽立時 | 尾形誠山 | 玲華 |
1 | 菜の花や月は光を集めたる | 水貴 | ひろ子 |
1 | 耐えがたき三度目の春主都キーウ | 佐藤満智子 | 玲華 |
1 | 嫁ぎ先を先づ済ませたる彼岸寺 | 佐藤玲華 | 主宰 |
1 | 水割りの溶ける氷の音春夜 | 阿部綾子 | 貞雄 |
1 | 愛猫の上下関係春うれひ | 佐藤弘香 | 綾子 |
柿の木句会メモ 主宰特選 阿部綾子 三月や吾に生きるといふ仕事 選評 生きること生かされていることの必要性 大事を考える年代の重さです。 まつのたく 春泥や歌舞伎の見栄のごと避ける 選評 一瞬の動作が愉快。目に見えるようです。 阿部綾子 モノクロの写真重たき春愁 選評 現実の写真の重さを言いながら、家族の歴史、 そして昭和、平成、令和の時代の重さが含まれています。 田中貞雄特選 金田けいし 三ッ葉の香あんかけ汁の溶き玉子 選評 手料理の親子丼を詠まれたのであろう。ふわふわとろとろ 感がよく表現されている。最近、試行錯誤で食事作りに挑戦 しているので、羨ましい出来栄えに刺激をうけた。 ○ 佳作に推した次代の二句も、前句は春特有の心象を・後句は 晩春のおおらかな情景を詠まれた事に共感している。 春うらら不定愁訴の付まとふ 竹田ひろ子 ゆつたりと吞み込む夕日春の海 金田けいし 4月 紙上句会 4月兼題 『 存 』 尾形誠山さん出題 投句締切 4月18日(木) 選句締切 4月25日(木) 兼題1句・雑詠3句・出句控・出句料千円同封にてご送付下さい。 投句先 竹田ひろ子 |