合点 | 作 品 | 作 者 | 選 者 |
9 | 啓蟄や自縛解かるるふさぎ虫 | 池内結 | 主宰 ひろ子 つとむ 次代 綾子 玲華 正代 ⚪︎真知子 とをる |
7 | 誰がためといはず老妻雛飾り | 吉水翔並 | ⚪︎主宰 加津 玲華 禎子 正代 とをる 真知子 |
5 | 春風の中を無免許縄電車 | すずき巴里 | ひろ子 次代 正代 けい子 とをる |
4 | うららかや五人となりし立ち話 | 河村啓花 | 主宰 次代 正代 とをる |
4 | 覗き見る雑魚や藻草や春の水 | 佐藤弘香 | ⚪︎主宰 つとむ 綾子 とをる |
4 | 山掴む椎の巨木や春動く | 佐藤弘香 | ひろ子 つとむ とをる 真知子 |
4 | 水張りし春田の綺羅や農守る | 金田けいし | つとむ ⚪︎次代 ⚪︎玲華 禎子 |
3 | 「手にてなす」遠き砲弾春浅し | はせべとをる | 次代 玲華 禎子 |
3 | 城山の老木なでて桜守 | 佐藤正代 | 主宰 加津 次代 |
3 | 佐保姫のゆつくり上る九十九折 | 吉水翔並 | ひろ子 正代 けい子 |
3 | 片栗や鎮守の森のうすあかり | 吉水翔並 | ⚪︎加津 次代 玲華 |
3 | 春の日や畔を見回る人の影 | 佐藤玲華 | 主宰 つとむ 次代 |
3 | 夜すがらを雪の灯りに雛の宴 | 渡部次代 | 主宰 つとむ 真知子 |
3 | 一日の留守に里山春きざす | 渡部次代 | 主宰 つとむ とをる |
3 | 身を守るだけの暮しや水温む | 竹田ひろ子 | つとむ 綾子 玲華 |
3 | のどけしや君主の居らぬ天守閣 | 田中一美 | 主宰 ⚪︎綾子 玲華 |
3 | 羊水のやうなる池や蛙の子 | 田中一美 | 禎子 ⚪︎正代 真知子 |
3 | しやぼん玉子等の頭上のホバリング | 河村啓花 | 禎子 けい子 とをる |
2 | 芽やなぎや友待つ里の雪深き | 渡部次代 | 加津 とをる |
2 | 春蘭や守秘義務といふ重き言 | 阿部綾子 | ひろ子 けい子 |
2 | 寒厨物言いたげに煮干の目 | 加藤けい子 | 禎子 正代 |
2 | 薄氷やいのちの際のほの明り | 加藤けい子 | つとむ 真知子 |
2 | 風光る日本を背負いしユニホーム | 高梨真知子 | 綾子 けい子 |
2 | 春の蝿のの字を描いて闇に溶け | 高梨真知子 | 次代 けい子 |
2 | 刹那とはもろきものなり梅さけり | 降幡加津 | ⚪︎禎子 真知子 |
2 | 涅槃図の虎の睨みは恐ろしく | 降幡加津 | ひろ子 禎子 |
2 | 雛の日に逝きし作家を偲びけり | 金子つとむ | 綾子 とをる |
2 | 享保雛守り伝はる出羽旧家 | 池内結 | 加津 真知子 |
2 | こもぬちの莞爾と笑まふ冬牡丹 | 池内結 | 加津 玲華 |
2 | 蒼穹の天へ白鳥北帰行 | 池内結 | ひろ子 ⚪︎つとむ |
2 | 思へる事の証に込める吊り雛 | 吉田克美 | 加津 綾子 |
2 | きさらぎや指の欠けたる石仏 | 中島讃良 | 加津 正代 |
2 | 千年の法灯を守る彼岸寺 | 中島讃良 | 玲華 けい子 |
1 | ゆかり力士小結死守し春場所へ | 佐藤玲華 | 加津 |
1 | 暖かし猫のハウスは窓の側 | あだち禎子 | 正代 |
1 | 春うららバッキンガムの守衛兵 | 吉水翔並 | ⚪︎けい子 |
1 | チューリップそろそろ補聴器必要ね | 田中一美 | 加津 |
1 | 私の肩で泣いていいのよシクラメン | 佐藤正代 | 真知子 |
1 | チューリップ妬み心は仔犬にも | 佐藤正代 | けい子 |
1 | 八十の新居北窓開きけり | 佐藤正代 | 主宰 |
1 | 守りしが守られているおまんだら | 加藤けい子 | ひろ子 |
1 | ぶらんこに決まらぬこころ預けおり | 加藤けい子 | 真知子 |
1 | 墓守の里は静かに春迎え | はせべとをる | 主宰 |
1 | 彼岸会や本家を守る六代目 | 佐藤玲華 | 主宰 |
1 | 花便り白猫ひねもす顔洗ふ | 阿部綾子 | ひろ子 |
1 | 攻めよりも守りを固め春愁 | 金子つとむ | けい子 |
1 | 守護神は蒲公英ならむ絮も舞ひ | すずき巴里 | 綾子 |
1 | 舞ひ上る天使となりて鳥帰る | 金田けいし | けい子 |
1 | 目白来て早咲き櫻にぎやかに | 金田けいし | 禎子 |
1 | 風に乗る蹄のリズム牧開き | 金田けいし | 禎子 |
1 | 雛の間の開け放されし萱の屋根 | 佐藤弘香 | 主宰 |
1 | 春愁やぎゆつと握りし守り札 | 佐藤弘香 | 綾子 |
1 | コロナ禍の留守居もよろし黄水仙 | 河村啓花 | 玲華 |
1 | よく食べてよく動く幸しじみじる | 河村啓花 | ひろ子 |
1 | 雛あられ今宵は酒の肴とす | 中島讃良 | ⚪︎主宰 |
1 | 蕗味噌や片目でよろし目玉焼 | 竹田ひろ子 | 綾子 |
1 | バレンタイン送りし君がワンと鳴き | 高梨真知子 | 正代 |
句会3月メモ ○主宰特選 特選 中島讃良 雛あられ今宵は酒の肴とす 選評 心身ともに満ち足りた今は、思い出こそが何よりの馳走。 今宵の雛あられで心満ちるのである。 特選 佐藤弘香 覗き見る雑魚や藻草や春の水 選評 春の小川の歌が思わず口をついて出る小川のほとり。 情況描写もリズム感も心地良い。 特選 吉水翔並 誰がためと言はず老妻雛飾り 選評 幾たび飾られてきたお雛様だろうか。今は妻自身の宵節句でよい。 何も語らずとも作者も妻も心に思いながらの雛祭が深く温かい。 令和5年4月句会 兼題 『 土 』 吉田克美さん出題です。 次回 令和5年4月20日(木曜日) 会場 ゑくぼプラザ |