■日時: 3月21日  ■句会場: ゑくぼプラザ  ■兼題: 用  ■参加者: 21名

合点 作      品 作 者 選     者
7 かげろひて高層ビル群浮き沈み 金田けいし ひろ子 つとむ いづみ 次代 ○綾子 正代 けい子  
6 古雛や光陰紡ぐ蔵座敷 池内結 ひろ子 つとむ  いづみ 綾子 禎子 けい子  
6 春惜しむ茶筅の先のささら音 すずき巴里 加津 次代 玲華 禎子 真知子 すゑ子  
5 春耕や貸農園の整然と 佐藤弘香 ○主宰 ひろ子 ○いづみ 禎子 正代  
5 土筆にも土割る力ランドセル 佐藤正代 ひろ子 つとむ ○禎子 けい子 真知子  
5 語らいをする友のあり春炬燵 はせべとをる ひろ子 つとむ 玲華 禎子 真知子  
4 無人駅卆業証書降り立ちぬ 吉水翔並 ○主宰 玲華 正代 真知子  
4 針山の針を数へて針供養 降幡加津 主宰 ひろ子 次代 とをる  
4 春空へ児の手伸びゆく肩車 渡部次代 主宰 禎子 正代 とをる  
4 春寒や用心深く老暮し 金子つとむ ひろ子 いづみ 玲華 とをる  
4 用件は何だつたのか木の芽和 すずき巴里 綾子 ○正代 けい子 すゑ子  
3 花吹雪みるべきものはみて去りぬ 片山すゑ子 加津 正代 ○けい子  
3 朝飯に加ふる幸や蕗の薹  金子つとむ いづみ ○玲華 真知子  
3 利休の忌茶筅の先の濃き緑 高梨真知子 主宰 次代 禎子  
3 惑い舞うかごめかごめと斑雪 高梨真知子 綾子 とをる すゑ子  
3 吾ありて無用の用なり春の雪 はせべとをる ○次代 ○真知子 すゑ子  
3 不器用な生き様なれど風光る 吉水翔並 ひろ子 玲華 すゑ子  
3 春彼岸今朝より湯呑み新たにす 阿部綾子 主宰 次代 とをる  
3 狂言の小うさぎぴよんと春の雪 渡部次代 いづみ 綾子 真知子  
3 あらせいとう告ぐることなき花言葉 渡部次代 とをる 真知子 すゑ子    
3 一人居の親しみ込めて雛納む 金田けいし 玲華 とをる すゑ子  
3 啓蟄や土鳩のつつく畑の土 中島讃良 つとむ いづみ 次代  
2 愛用の碁石の光る木の芽時 竹田ひろ子 次代 加津  
2 逃げ水や彼の人はまだ生かされて 降幡加津 いづみ ○すゑ子  
2 風光る黒森歌舞伎大向う 吉水翔並 主宰 次代  
2 如雨露出る水なでがたに花の種  佐藤正代 主宰 玲華  
2 早春の静かさ極め能舞台 加藤けい子 加津 玲華  
2 家族皆杉の花粉に病みてをり 片山すゑ子 主宰 けい子  
2 声明の洩るる山門こぶし咲く 竹田ひろ子 つとむ すゑ子  
2 夜の梅闇を濾過して明けを待つ 竹田ひろ子 つとむ 禎子  
2 春場所や軽業師めく宇良の技 金子つとむ 正代 すゑ子  
2 田起しの跨げる幅の用水路 金田けいし 主宰 いづみ  
2 料峭や用済みの服積みあげて 中島讃良 禎子 正代  
2 マイペースくづさぬ歩幅木の芽晴れ 河村啓花 つとむ 禎子  
2 春愁や多多はストレス御用心 吉田克美 綾子 玲華  
2 一針一針想ひを籠める吊雛 吉田克美 加津 綾子  
2 御目見得の大谷夫妻風光る 金子つとむ 綾子 けい子  
1 黄水仙わが信念を守り抜く 阿部綾子 加津  
1 踏入れば早や香の放つ野芹かな 佐藤玲華 とをる  
1 寒戻る目を引く壁の火の用心 佐藤玲華 次代  
1 菜の花や隠れん坊する幼い子 あだち禎子 いづみ  
1 果樹園のネットを揺する春北風 あだち禎子 いづみ  
1 ドタドタと助走不器用鳥帰る 佐藤正代 ○主宰  
1 筆洗う九十五歳ふきのとう 佐藤正代 真知子  
1 少額の当たり籤手に春うらら はせべとをる けい子  
1 天井の木目を追うて日永かな はせべとをる 正代  
1 用終へて雪吊りゆるむ春の昼 渡部次代 加津  
1 下萌や文字のかすれし猫の塚 佐藤いづみ 真知子  
1 白梅の満開となり村霞む 佐藤いづみ ○加津  
1 白酒やしづかに増ゆる遠きこと すずき巴里 ○とをる  
1 春満月いよいよ眠くなりし子に すずき巴里  けい子  
1 墓参せし日を想起せり茂吉の忌 池内結 綾子  
1 名残り雪声なき挽歌奏でをり 池内結 ○ひろ子  
1 手で直す枕のくぼみ冴返る 中島讃良 正代  
1 水草生ふ水とかたらひ始まりぬ 中島讃良 ○つとむ  
1 早咲の花に拍手のなり止まず 佐藤弘香 綾子  
1 花韮を抜けど負けじと根の絡み 佐藤弘香 とをる  
1 電車より手を振る別れ山笑ふ 河村啓花 つとむ  
1 画用紙の孫の宇宙に春の風 高梨真知子 ひろ子  

句会
主宰特選

 特選 佐藤弘香 春耕や貸農園の整然と
     選評   区分けされた貸農園。これから教えたり教えられたり
          の農園仲間の収穫への日々が眩しく始まります。
   
 特選 佐藤正代 ドタドタと助走不器用鳥帰る
     選評   目に見えるようです。飾らない本当のことが
          一番おもしろいのですよね。
 
 特選 吉水翔並 無人駅卒業証書降り立ちぬ
     選評   小さな駅から通学した日々、暑い日、寒い日も
          頑張ったことがこれからの人生の力になることでしょう。

次回令和6年4月句会   兼題は【脈】 河村啓花さん出題です。
       
     日 時  令和6年 4月18日 (木曜日) 13時15分
     会 場  ゑくぼプラザ