■日時: 令和5年5月17日(水)  ■句会場: 大阪中の島中央公会堂  ■兼題: 「立」  ■参加者: 11名

合点 作      品 作 者 選     者
7 一輪に茶室整ふ立夏かな すずき巴里 圭子 凉宇子 〇小夜子 ゆみ 稜 孝子 惠美子   
6 ひらがなのクラスに目高やつて来し すずき巴里 〇稜 〇博子 圭子 美季 惠美子 小夜子  
5 麦の秋ちかちかしたる逆睫毛 有本惠美子 主宰 圭子 博子 美季 小夜子   
5 夕焼けて伊根の舟屋に波の音 永田圭子 主宰 〇凉宇子 〇孝子 成人 博子  
5 ビッグイシュー買ふ地下出口夕焼けて 永田圭子 主宰 凉宇子 〇成人 惠美子 小夜子  
4 朧夜の何処にでもある非常口 永田圭子 〇稜 美季 小夜子 博子  
4 尼寺の立役者なり七変化 佐藤凉宇子 成人 小夜子 ゆみ 稜  
4 日々これ好日白粥と梅干と 佐藤凉宇子 〇稜 孝子 成人 博子   
3 炊飯器蒸気の甘し豆の飯 能登ゆみ 主宰 成人 惠美子  
3 白和へに大和の真菜や夏立ちぬ 有本惠美子 美季 成人 博子   
3 都忘れ母の記憶の揺れうごく 長倉美季 孝子 ゆみ 凉宇子   
3 子午線の通る村里茶摘唄 田伏博子 〇主宰 〇稜 凉宇子   
3 孫連れし娘の白髪子供の日 長倉美季 〇圭子 稜 小夜子   
3 炙り餅春を千年炙りけり 半田稜 〇主宰 〇美季 〇ゆみ   
3 登りきて風の流れや桐の花 平山孝子 主宰 圭子 博子  
2 母の日を待たずに母は逝きにけり 田伏博子 〇稜 圭子   
2 風誘ふファーストシューズ夏つばめ 長倉美季 惠美子 小夜子   
2 木々は夏風を呼んだり応へたり すずき巴里 孝子 小夜子  
2 ちぎり絵の指の加減も春愁 半田稜 主宰 圭子   
2 春蝉や琵琶湖へ続くこの流れ 田伏博子 孝子 稜   
2 立葵町の交番いつも留守 田伏博子 ゆみ 稜   
2 夏蝶やふと悲しみの湧くことも 有本惠美子 美季 ゆみ   
1 山岳部顧問の示す雲の峰 すずき巴里 美季  
1 大好きとそへ鉢植ゑのカーネーション 佐藤凉宇子 稜  
1 散り際は潔しかな白牡丹 佐藤凉宇子 孝子  
1 子の家のシンボルツリー緑立つ すずき巴里 惠美子  
1 溜め込んでしまったマスク浮いてこい 神田小夜子 凉宇子   
1 失せ物や大夕焼に立ち尽くす 神田小夜子 ゆみ   
1 太陽の塔をかかげて鯉守宮 半田稜 〇主宰   
1 茶だんごや尼僧連れ来る若葉風 半田稜 主宰   
1 ひまわりの異国忍やゴッホ展 平山孝子 凉宇子  
1 軒瓦に立夏の菖蒲放り投げ 永田圭子 主宰  
1 ドライフラワー立てて吊るして春灯下 半田稜 成人    
1 キューポラの街に煙突さみだるる 永田圭子 稜  
1 青墨の描く若楓にほひ立ち 村田成人 〇惠美子  
1 母の日や大好きと都会(まち)からLINE(ライン) 村田成人 小夜子  
1 南禅寺の唯新緑に立ちてをり 有本惠美子 主宰   
1 紅薔薇白薔薇愛とがらせて芳香す 佐藤凉宇子 主宰  


  〇巴里主宰特選句と選評

    特選 子午線の通る村里茶摘唄(田伏博子)
    選評  子午線というイギリスの0度の経線、地球の形状と眼前の村里の香り立つ
        茶畑の対比が広やか。

    特選 炙り餅春を千年炙りけり(半田稜)
    選評  京都の今宮神宮の炙り餅であろう。
        炙るの一言により通った人々や歴史が走馬灯のように過ぎる。

    特選 太陽の塔をかかげて鯉守宮(半田稜)
    選評  大阪万博・岡本太郎制作の太陽の塔。高度成長の真っただ中であった。
        記念公園のいま、自然に同化したように建っている。


  〇6月なみはや句会のお知らせ

    兼 題 :「 座 」又は「坐 」(村田成人さん出題)
    出 句 : 当日五句出句(兼題一句含)

    句会日 : 6月21日(水)9時30分〜 大阪中之島中央公会堂 1階