■日時: 令和6年3月20日(水)  ■句会場: 大阪市中の島中央公会堂  ■兼題: 「音」  ■参加者: 12名

合点 作      品 作 者 選     者
6 旬揃ひ厨は春になりにけり 長倉美季 主宰 圭子 〇英子 〇成人 〇小夜子 〇稜  
6 椿落つ墨たっぷりの朱印帳 永田圭子 主宰 凉宇子 成人 小夜子 稜 孝子  
5 追伸に続く追伸花の雨 有本惠美子 主宰 成人 小夜子 稜 美季  
5 雪解風藍を深めて淡海かな 半田 稜 主宰 〇圭子 成人 惠美子 孝子  
4 結界の真白き幣と蝶遊ぶ 永田圭子 〇主宰 博子 稜 孝子   
4 解禁のたった一日やいかなご漁 神田小夜子 圭子 凉宇子 英子 稜  
4 涅槃西風妣に聞きたきことありぬ 池端英子 圭子 惠美子 博子 稜  
3 地震のこと春風のこと君のこと 村田成人 主宰 美季 稜  
3 卒業子名残の路地に靴の音 能登ゆみ 博子 〇孝子 美季  
3 春一番少女の膝に絆創膏 永田圭子 主宰 〇凉宇子 〇稜  
3 雛巡るそびらに船場言葉かな 田伏博子 主宰 成人 稜  
3 2Bの奔る恋文つばくらめ  村田成人 凉宇子 〇博子 稜   
3 自転車に油を注して卒業す 神田小夜子 〇主宰 凉宇子 稜   
3 桃咲いておつとり響くウ音便 池端英子 凉宇子 惠美子 稜  
2 指パッチン音の出ない子春の星 永田圭子 凉宇子 美季  
2 饒舌と無口並んで春の昼 すずき巴里 小夜子 稜  
2 連獅子の花道に跳ぶ音や春 有本惠美子 〇主宰 稜  
2 大勢のゐて孤独なりきらん草 佐藤凉宇子 英子 惠美子  
2 串本にペンシルロケット地虫出づ 永田圭子 稜 美季  
2 初音かな川の向かうの摩崖仏 田伏博子 英子 〇稜  
2 花見茣蓙誰彼のゐた在りし日よ 池端英子 惠美子 小夜子  
2 山祇の眠り覚めけり初燕 有本惠美子 成人 孝子  
2 炭酸の泡消ゆる音月朧 佐藤凉宇子 主宰 惠美子   
2 水戸様の烈公の梅咲くや江戸 能登ゆみ 圭子 英子  
2 音立てて春の小川が嬉しさう すずき巴里 小夜子 孝子   
2 きのふきかずけふあるこゑや揚雲雀 有本惠美子 稜 美季   
2 春雷や音の遠きに他人事 長倉美季 博子 孝子  
2 河津桜の和み一キロ淀水路 佐藤凉宇子 英子 博子  
1 春時雨軽く手を上げ別れたきり 半田 稜 圭子   
1 覚え始めのことばで触るる菜の花黄 半田 稜 美季  
1 城山の桜あの日のやうにかな すずき巴里 〇恵美子  
1 待ち合わせ見覚えのある春日傘 長倉美季 英子  
1 湖染し富士の裾野の芝桜 能登ゆみ 成人  
1 啓蟄やいよよブギウギ土爆ぜり 村田成人 〇稜  
1 口紅が紅茶と戯(ざ)るる春暖炉 村田成人 博子  
1 ひと日雨花を思ほゆ「山家集」 田伏博子 稜   
1 源平桃の花や気ままに咲いてをり すずき巴里 圭子  
1 愁いつつ毛馬の堤の土筆摘む 田伏博子 小夜子   
1 河津桜長子見守る松葉杖 佐藤凉宇子 稜  
1 山雨あり大根の花は真っ盛り 平山孝子 主宰  

 〇主宰特選句と評

   
  特選 結界の真白き幣と蝶遊ぶ(永田圭子作)
  選評 何とも幽玄な景色。此の世とは違う世界からやってきた蝶も真白き蝶であろう。
 
  特選 自転車に油をさ注して卒業す(神田小夜子作)
  選評 勉学にスポーツにと共に通った自転車に今、感謝の気持ちで労わるのである。
 
  特選 連獅子の花道に跳ぶ音や春(有本恵美子作)
  選評 臨場感が見事。歌舞伎座に駆けつけたくなる。
     たった17音に乗せる腕前が素晴らしい。

  
  〇4月なみはや句会の投句について

     兼 題 : 「蝌蚪」(村田成人さん出題)

     出 句 : 5句(兼題一句含)

     出句締切: 4月10日(水)第二水曜日(神田まで)

 
  〇4月の句会について
 
     句会日 : 4月17日(水)9時30分〜12時
 
     句会場 : 大阪中の島中央公会堂 地下1階 第一会議室