■日時: 平成31年3月14日  ■句会場: 流山市東部公民館  ■兼題: 電  ■参加者: 14名

合点 作      品 作 者 選     者
19 たんぽぽにもうすぐ届く牛の舌 佐藤弘香 美智子 〇寿夫 欣也 いさむ 〇ひろし 孝子 〇青史 節子 〇鷹乃   
18 手の甲の皺は自分史海苔あぶる 山青史 貞雄 美智子 寿夫 〇欣也 〇いさむ ひろし 〇孝子 鷹乃    
16 二巡して散り際の梅いとおしむ 入江節子 貞雄 美智子 久美 欣也 いさむ 青史  
16 手造りのウクレレ抱かす春の葬 鳥居美智子 貞雄 寿夫 久美 いさむ ひろし 鷹乃  
15 蛇出でて四谷大木戸跡目差す 山本孝子 貞雄  美智子 青史  むつみ 節子   
14 ふるさとが喉にこみ上げ蓬餅 山青史 貞雄 〇美智子 〇久美 孝子   
14 水温む喫水浅き渡し船 小泉欣也 〇貞雄 美智子 寿夫 〇むつみ   
13 スカイツリーの日時計正午白木蓮 上原ひろし 〇美智子  青史  〇節子    
13 ふらここや知らず識らずにあの唄を 山青史 美智子  寿夫  むつみ  
12 春風や記憶はづれの立話 本島むつみ 寿夫  ひろし    
12 三月十一日全身白きスカイツリー あかさか鷹乃 美智子  青史    
12 金縷梅や待ちにし報せけふ届く 川上久美 貞雄  鷹乃    
12 鶯になればなつたで気が揉める 鳥居美智子 貞雄  寿夫    
12 読めぬ文字学ぶ幸せ朧月 鳥居美智子 久美  いさむ   
12 凍晴やなぞる石碑のカナ交り 鈴木幸江 〇美智子  ひろし  
12 雨去りぬ硝子の粒を雑木の芽 あかさか鷹乃 美智子  節子  
12 茎立の先を盛り上げ花キャベツ 本島むつみ 美智子  孝子  
12 雪解けや結界ほどく山の神 入江節子 ひろし  むつみ   
12 片身づつ二人で食す蒸鰈 田中貞雄 美智子  むつみ  
12 段取りを忘れる日々や春愁 鈴木幸江 いさむ  青史  
12 帰路母の帯に鶯餅の粉 山本孝子 〇美智子  欣也  
12 チェンソーに悲鳴の木霊冴返る 石川寿夫 美智子  むつみ   
12 菜園の土は一雨ごとに春 川上久美 寿夫  欣也   
11 春禽の声の取りまくご詠歌碑 田中貞雄 美智子  
11 日がな一日浮かぬ顔して花粉症 川上久美 青史    
11 二日目の乗れとばかりに春の月 あかさか鷹乃 美智子   
11 針供養パッチワークの目のそろう 鈴木幸江 美智子   
11 桜東風花舗に溢るるカタカナ語 石川寿夫 孝子    
11 子の家に旅の灯を消す黄水仙 小泉欣也 〇美智子   
11 まだ谺返す気はなく山笑ふ 田中貞雄 久美    
8 「兼題句」若芝の庭を始発の縄電車 小泉欣也 美智子 寿夫 〇久美 いさむ 〇ひろし 〇孝子 節子 〇鷹乃  
4 「兼題句」充電の切れたる手足花疲れ 川上久美 美智子  〇いさむ  節子  鷹乃  
3 「兼題句」宥め賺せど恋猫の静電気 鳥居美智子 〇欣也  孝子  〇むつみ  
3 「兼題句」路地抜けて江の電海の春光へ 石川寿夫 美智子  〇青史  節子 
3 「兼題句」終電に飛び乗るドアの春コート 入江節子 貞雄  美智子  寿夫  
3 「兼題句」春の園飼はれて昏き発電魚 佐藤弘香 貞雄  美智子  孝子  
2 「兼題句」花の雲目ざす都電や飛鳥山 石川寿夫 美智子  欣也    
2 「兼題句」地震禍の停電の街冴返る 小泉欣也 〇寿夫  鷹乃   
2 「兼題句」節電の句会となるや花明り いさむ 美智子  久美   
2 「兼題句」昼の電車老い美しく春帽子 本島むつみ 〇美智子  久美    
2 「兼題句」江ノ電や春霖けぶる由比ヶ浜 山青史 欣也  むつみ    
1 「兼題句」春の朝執拗に鳴る電波時計 鈴木幸江 鷹乃  
1 「兼題句」春の野辺脳波電流柔らかし いさむ 〇貞雄    
1 「兼題句」桜待つ都電大きく廻り込む あかさか鷹乃 美智子   
1 「兼題句」朧なりWiFi電波飛ぶ家中 田中貞雄 〇節子  

平成31年3月 つげ句会・特選句評  
                                         
田 中 貞 雄 選
 「水温む喫水浅き渡し船」(小泉欣也)
  よく吟行で訪れた柴又の観光化した矢切の渡しや、ペリー来航の浦賀の住民に密着した渡し船を連想しつ つ、「喫水浅き」から、利用者の少ない時のローカルな雰囲気が表現されている。

 兼題句特選
 「春の野辺脳波電流柔らかし」(いさむ) 
  兼題や席題を出されると創作句も選句も特異な素材に注目したくなる。掲句の「脳波電流」もその類。脳 波は「脳の神経細胞が出すわずかな電流で、それを記録することで脳の異常を診断する」こと。掲句は、「脳波電流柔らかし」との表現から、春爛漫の野辺に日常の雑事を忘れてひととき安らいでいる様子を思い浮かべた。



鳥 居 美 智 子 選
 「子の家に旅の灯を消す黄水仙」(小泉欣也)
   お幸せで羨ましい限りですが、何故か胸が締めつけられるようなさびしさを感じました。

 「ふるさとが喉にこみ上げ蓬餅」(山青史)
   昔は摘んできた蓬をお餅に搗きこんだりして香りも強かったと思います。「喉にこみ上げ」の把握に実感ありです。

 「帰路母の帯に鶯餅の粉」(山本孝子)
   母なる人の幸せと同時にいささかの老いが優しく詠まれています。

 「凍晴やなぞる石碑のカナ交り」(鈴木幸江)
   両親とも明治なので平仮名は女、片仮名は男が使っていたように思います。

 「スカイツリーの日時計正午白木蓮」(上原ひろし)
   すかっと気持良く作者の感動が伝わって来ます。

 兼題句特選
  「昼の電車老い美しく春帽子」(本島むつみ)
   私も先日、新宿のジャパン損保日本興亜の句会・やなぎ会に行き、大勢の美しい女性に目をぱちくりさせました。


次  回 : 平成31年 4 月 11日 (木) 流山市東部公民館 2階・和室

兼  題 : 「 形 」

特  記 :句会報については、 特選句を兼題からも選ぶこととしておりますので、
       HP上では、見易さ考慮して、句会後の一ヶ月間のみ以下のようにします。

      〇自由題句は、合点を二ケタ表示します。
      〇兼題句は、作品の前に「兼題句」を付します。
      〇翌月の句会直前に、合点表示と兼題句表示とを訂正し、ろんどHP上の「検 索」に支障のないように致します。