■日時: 令和2年8月13日(木)  ■句会場: メール、FAX,郵便利用  ■兼題: 千  ■参加者: 16名

合点 作      品 作 者 選     者
14 かたつむり生まれながらの鉾と楯 入江節子 貞雄 〇美智子 欣也 枝美子  
14 涼しさを濾過するごとく理髪燈 小泉欣也 貞雄 〇寿夫 いさむ 鷹乃  
14 江戸川に数多の落暉秋立ちぬ いさむ 〇美智子 むつみ 青史 〇鷹乃   
14 夕化粧この先小さき産土神 あかさか鷹乃 〇久美 むつみ 節子 青史  
14 日独伊同席したりビヤホール 上原閃 美智子 寿夫 いさむ 節子  
14 広島忌どこかに三鬼の声のする あかさか鷹乃 〇美智子 久美 〇青史 枝美子  
14 鬼灯の一鉢買つて引きこもる 田中貞雄 美智子 ○欣也 〇むつみ 閃  
13 朝顔の優雅に縋る四つ目垣 石川寿夫 久美 閃 〇かつひろ  
13 防空壕見学拒否の終戦日 入江かつひろ 貞雄 〇いさむ 鷹乃  
13 茸飯炊いて指折る五七五 山青史 閃 枝美子 鷹乃  
13 結界に真円の罠蟻地獄 石川寿夫 貞雄 美智子 節子  
13 透明の傘にひらりと夏落葉 金田けいし 美智子 寿夫 かつひろ  
13 屈折の光の昏み梅雨茸 入江節子 貞雄 欣也 久美  
13 猫の子のうろうろうろと熱帯夜 名古屋みつ 寿夫 節子 枝美子  
13 夏野ゆく短き脚の岬馬 金田けいし 美智子 寿夫 久美  
13 はらからの気遣ひ届く今年米 山青史 美智子 いさむ 〇閃  
13 凌霄花女の自由高々と 入江節子 久美 閃 鷹乃  
13 一軒家橙色の夏灯 本島むつみ 〇節子 青史 鷹乃  
13 徘徊は余生の道草朝ぐもり いさむ 貞雄 閃 枝美子  
12 木瓜の実の放つておかれて自由形 田中貞雄 〇美智子 寿夫  
12 墨絵の山夕立明けの紅舞台 入江かつひろ 寿夫 〇枝美子  
12 初蟬や自粛の日々にやや慣れて 小泉欣也 貞雄 いさむ  
12 梅雨満月久しからずや奢れるもの あかさか鷹乃 久美 かつひろ  
12 新米を指しなやかに研ぎにけり 山青史 寿夫  むつみ  
11 和気藹々風船葛と百日紅 鈴木幸江 貞雄  
11 鼓虫の作りたる輪に光さし 石川枝美子 かつひろ  
11 駅に立つ蟬羽衣(せみのはごろも)風流る 石川枝美子 美智子  
11 岳鴉翔つ濁流の暴れ川 小泉欣也 かつひろ  
11 月下美人今宵開くを見に来よと 川上久美 欣也  
11 長崎忌祈りは深しマリア像 石川枝美子 寿夫  
11 緑蔭に円周描く鯉の水尾 石川寿夫 かつひろ  
11 夏萩の雫を掬うたなごころ 鈴木幸江 枝美子  
11 森林浴現役然の徒歩き 田中貞雄 久美  
11 小玉西瓜二人で食むを幸とせむ 本島むつみ 美智子  
11 着せぬものそれは恩なり合歓の花 いさむ 美智子  
11 流星四白猫にもありて木下闇 鳥居美智子 むつみ  
6 「兼題句」秋を招ぶ嶺を掃きゆく千切れ雲 石川寿夫 美智子 いさむ むつみ 閃 〇かつひろ 枝美子   
6 「兼題句」水無月の風遊ばせて千枚田 小泉欣也 貞雄 美智子 ○寿夫 〇いさむ 〇むつみ 〇節子   
5 「兼題句」三伏の祈りの羽音千羽鶴 金田けいし 美智子 〇欣也 久美 節子 鷹乃   
4 「兼題句」八月や千の魂千の風 入江節子 貞雄 〇美智子 寿夫 欣也   
3 「兼題句」終戦忌千尋の海のすすり泣き 山青史 美智子 いさむ 節子   
3 「兼題句」白鷺の来賓ひらり千枚田 いさむ 美智子 欣也 閃   
2 「兼題句」黒き雨の千切り絵ありぬ広島忌 本島むつみ 美智子 青史    
2 「兼題句」群千鳥卯波さ波の九十九里 上原閃 青史 かつひろ   
2 「兼題句」千光年流星に乗りコロナ来る 入江かつひろ 美智子 ○青史   
1 「兼題句」目標は千の折鶴生身魂 田中貞雄 欣也   
1 「兼題句」朝焼雲千代紙のゴジラ起き出す あかさか鷹乃 〇青史   
1 「兼題句」あさがおへ天からの水千代女の句 鈴木幸江 むつみ   
1 「兼題句」水焔能(すいえんののう)一歩千里の桜川 鳥居美智子 〇鷹乃   
1 「兼題句」千枚田眺めた記憶遠郭公 名古屋みつ 美智子   

令和2年8月  つげ句会 選句評

☆田中貞雄 佳作・選句評
佳作・屈折の光の昏み梅雨茸 (入江節子)
梅雨茸は、ほとんど食用にならず、湿度が高くてじめじめしている地を好むので<咎あるごとく踏まれ>とか<疑いのかたまり>と言ったような異様さを詠まれているが、中には<色鮮やかな一群>といった句も記憶している。掲句はそんな多湿な地面や切株に生える多種多様な茸(菌)を連想しながら「屈折の光」の措辞に関心しつつも、「昏み」が、やや付きすぎと感じた。

佳作・防空壕見学拒否の終戦日(入江かつひろ)
  防空壕は、戦時下の緊急避難場所であった。私の居住地域の防空壕は、隣家の庭先に掘られた小規模のものであったが、この防空壕が私の戦時体験の唯一の場所であり、戦後、子どもの遊び場であったので、掲句の主張はよくわかるが、埋め戻される際は寂しい思いがしたものである。

佳作・結界に真円の罠蟻地獄(石川寿夫)
  蟻地獄は、縁の下などの乾いた土に、見栄えよく掘られたすりばち形の穴で、すべり落ちた蟻や昆虫の体液を吸って成長するウルバカゲロウの「巣ごもり生活」の巣。「結界に」の措辞から、一定区域を守るために一役買っているのかもしれない。

☆鳥居美智子・特選句評
◆かたつむり生まれながらに鉾と楯(入江節子)
 我が家のかたつむりはとても派手で組んず解れつの大乱闘をします。後始末は埋葬虫(しでむし)が大家族で現れて跡形なく片づけてしまいます。

◆木瓜の実の放つておかれて自由形(田中貞雄)
 隣の植木溜りが宅地化されてあんまり見なくなりましたが、我が家の更紗木瓜を楽しんで見ています。

◆広島忌どこかに三鬼の声のする(あかさか鷹乃)
 中八にすると折角の引き締りがゆるむように思うのですが・・。失礼でなければ「ありありと三鬼の声や広島忌」で、鳩尾の水瓶がひっくり返ったような気がします。

◆江戸川に数多の落暉秋立ちぬ(いさむ)
 様々に人間の手が加わり変化変身する江戸川の様が目に浮かびます。

◆「兼題句」八月や千の魂千の風(入江節子)
 「八月や」が、句を引き締めています。

☆石川寿夫・特選句評
◆涼しさを濾過するごとく理髪燈(小泉欣也)
 理容店のサインポールを理髪燈とした巧みな造語。歴史ある赤・白・青の縞模様は確かに涼しさへ誘う。頭髪の刈り込み、顔剃りを終えた爽快感は、心も濾過される。

◆「兼題句」水無月の風遊ばせて千枚田(小泉欣也)
 七月の千枚田。陽光が稲の成長を促し、みどり一色の幾何学模様を造っている。高嶺からの風が、千枚田をそよぎたわわな稔りを促す。いつまでも残して置きたい美しい田園風景。

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次 回 : 令和 2 年 9 月 10 日 (木)

句 会 : 新型コロナウィルスによる感染防止のため、封書、FAX、メール利用

出 句 : 当季雑詠 自由題 3句 および  兼題句 1句

出句締切: 9月4日(金)必着厳守   封書 出句控と出句料千円のみ同封

     締切日を1週間前に設定しましたので、ご注意ください。

出句先 :  🏣270−1145 我孫子市高野山97−26 あかさか鷹乃

選句依頼 :9月5日(土)に、メール、FAX、郵便にて。

選句締切 :到着後、3日以内に、メール又はFAXで、返信のこと。

FAX :04−7182−8730 メール:s-takano@fg7.so-net.ne.jp

句会報発信:9月10日(木)  HP更新、メールで通知。同時に郵便にて発送。

兼  題 : 「  防  」

特  記 : HP上の句会報は、句会後1ヶ月のみ兼題句に「兼題句」を付す。
       自由題句の合点は二桁表示、翌月更新時に平常表記に訂正。