■日時: 令和3年6月10日(木)  ■句会場: 郵便・メール・FAX利用  ■兼題: 中  ■参加者: 13名

合点 作      品 作 者 選     者
7 夕河鹿飯場の風呂の沸くにほひ 本島むつみ 美智子 欣也 いさむ ◯久美 節子 みつ 鷹乃  
6 地を離れ月夜に浮かぶ朴の花 小泉欣也 美智子 いさむ ◯むつみ かつひろ ◯みつ 鷹乃  
5 農道の墓石に集う姫女苑 入江かつひろ 貞雄 欣也 いさむ みつ 鷹乃  
4 水鏡菖蒲は雲を呼び込んで 盒兇い気 美智子 むつみ 久美 かつひろ  
4 老鶯の助っ人として散歩道 鈴木幸江 美智子 ◯欣也 節子 かつひろ  
4 水音と幽かな葉擦れ蛍の夜 本島むつみ 貞雄 美智子 久美 かつひろ  
4 青梅雨の主治医ひとこと「転ぶな」と 金田けいし ◯美智子 久美 青史 みつ  
3 ガスレンジ替へしその夜に油虫 小泉欣也 貞雄 ◯美智子 青史  
3 八重十薬苔参道の露払ひ 田中貞雄 美智子 久美 節子  
3 横たわる樹下の浮舟白紫陽花 あかさか鷹乃 いさむ むつみ みつ  
3 梅雨湿り中心ずれぬやじろべえ 名古屋みつ 貞雄 ◯いさむ 久美  
3 籠り居のはらから遠く水中花 金田けいし 欣也  ◯かつひろ  みつ   
3 中入や和菓子に新茶添へられて 川上久美 美智子 青史 鷹乃   
3 マネキンの中性めきし更衣 高橋いさむ 貞雄  美智子 みつ  
3 黒南風の中に向き合う救急車 あかさか鷹乃 美智子 ◯欣也 ◯節子  
3 匂い降る峠の一服桐の花 入江節子 ◯美智子 ◯いさむ むつみ  
3 青林檎妻に男の名の手紙 山青史 美智子 久美 鷹乃  
3 マチュピチュの塩の旨さよ夏大根 盒兇い気 欣也 青史 節子  
2 ガレージの三婆田植中休み 入江節子 美智子  ◯むつみ   
2 雨光り夏鶯の一矢かな あかさか鷹乃 貞雄  ◯美智子  
2 せせらぎをひそと離れて夏鶯 小泉欣也 美智子  むつみ  
2 上州の語尾の「んだべ」青田中 鈴木幸江 美智子  節子   
2 もくもくと若葉まぶしき楠大樹 金田けいし 青史  鷹乃  
2 黒雲の影の過ぎゆく御花畑 本島むつみ 美智子  ◯かつひろ  
2 いつ覚める胎児の夢や水中花 小泉欣也 美智子  節子  
2 崖仏に捧ぐ飛白の山法師 田中貞雄 かつひろ  ◯鷹乃  
2 雲迅しなびく青葦丈揃ふ 川上久美 美智子  いさむ  
2 呆然と無心のあいだ夏鶯 鈴木幸江 貞雄  久美  
2 枇杷たわわ大家の小犬鳴き通し あかさか鷹乃 ◯美智子  ◯節子  
2 コンビニの苺サンドで済ます昼 山青史 美智子  欣也  
1 月曜日心の重さよ紫陽花よ 名古屋みつ いさむ  
1 飛び込みし大樹や実桜の笑まふ 川上久美 鷹乃  
1 今朝も又天井知らずの今年竹 金田けいし 美智子  
1 物憂げの間間の癒しや水中花 田中貞雄 かつひろ   
1 梅雨の雷大声ひとつ走り去る 名古屋みつ ◯青史  
1 維盛様の補陀落渡海雲の峰 鳥居美智子 貞雄  
1 中中の牡丹咲きをり尼の寺 本島むつみ 青史   
1 ミイラ取りミイラになりて熱中症 山青史 むつみ   
1 藪の中小流れ光る水芭蕉 入江かつひろ 貞雄   
1 傍目を凌ぐいっときの木下闇 入江節子 むつみ  
1 なまくらの体目覚める梅雨晴間 名古屋みつ 欣也  
1 走馬燈のカバヤキャラメル紙縒籤 山青史 みつ  
1 桃に袋色づくまでの身だしなみ 田中貞雄 美智子  

令和3年6月  つげ句会 選句評

☆田中貞雄・選句評

◆自由題・佳作 農道の墓石に集う姫女苑 (入江かつひろ)
 行きずりの畔道などの農道に忘れたようにひっそりと立つ墓石に、姫女苑が供華花のように群がって咲いているよく見かける光景を詠まれた。この句を採り上げたのは春から初夏にかけて多くの自然に繁殖する野草の中で、供華花としては姫女苑が適っていることに共感した。なお、よく似ている春に咲く春紫苑と初夏に咲く姫女苑は見分けにくい。

◆自由句・佳作  ガスレンジ替へしその夜に油虫 (小泉欣也)
亡父は、ゴキブリを油虫と呼んでいたが、この句の油虫はゴキブリであろう。ゴキブリは家の中でも掃除の行き届かない場所を好み、油汚れが激しいガスレンジ周辺はメインの場所である。そのガスレンヂを更新した後のゴキブリの心象を想像している俳味溢れる句である。

◆自由句・佳作 マネキンの中性めきし更衣 (盒兇い気)
この句のマネキンのイメージは、販売を目的とする客寄せ人形を想像し、男性からは女性的に、女性からは男性的に見える涼しげな衣装のマネキンを詠まれたと想像した。また、マネキンは販売を行うスタッフの呼称でもあることをあらためて認識した思いである。


☆鳥居美智子・選句評

◆自由題・特選 匂い降る峠の一服桐の花 (入江節子)
   桐の花はとても高いところで咲きます。でも匂ひは仄かに、音もなく降りて来る。目に見える一服と目には見えない匂ひが合体するひととき。

◆自由題・特選 雨光り夏鶯の一矢かな (あかさか鷹乃)
   牛若丸のように、小刻みに枝移りしていた笹鳴きから立派な夏鶯になり、その美声が矢のようにきらめく。雨も、ものかはの正調ですね。

◆自由題・特選 ガスレンジ替へしその夜油虫 (小泉欣也)
  いまいましいけれど、敵ながらあっぱれ。

◆自由題・特選 枇杷たわわ大家の小犬鳴き通し (あかさか鷹乃)
  枇杷泥棒がひっきりなし、なのでしょうか。でもなんだか楽しいですね。

◆自由題・特選 青梅雨の主治医ひとこと「転ぶな」と (金田けいし)
  何だか愉快な名医みたいですね。

次 回 : 令和3年7月8日(木)

句 会 : 全員、郵便による出句

出 句 : 当季雑詠 自由題 3句 および  兼題句 1句

締 切 : 7月6日(火)必着    封書:出句控1枚と出句料千円を同封

出句先 : 🏣270-1145 我孫子市高野山97−26 あかさか鷹乃

選句依頼: 7月7日(水)メール、FAXにて。

選句締切: 到着後、2日以内に、メール又はFAXで、返信のこと。

FAX :04−7182−8730 メール:s-takano@fg7.so-net.ne.jp

兼  題 : 「  座  」

特  記 :

HP上の句会報は、今月を以って終了とさせていただきます。長い間ご覧いただきありがとうございました。

■横娃横映7月からの句会報は、エクセルで作成し、出句された方へ、メール又は郵送でお送りします。

つげ句会は、従来通り続行いたします。結社、グループなどに関係なく、どなたでも何時からでも随意参加出来ます。皆様のご参加をお待ちしております。