■日時: 平成30年11月8日(木)  ■句会場: 流山市東部公民館  ■兼題: 落  ■参加者: 14名

合点 作      品 作 者 選     者
7 しぐるるや病院の灯と酒場の灯 小泉欣也 貞雄 美智子 寿夫 〇鷹乃 青史 〇孝子 むつみ  
5 冬の灯の街へ落ちゆくエレベーター あかさか鷹乃 美智子 欣也 久美 青史 節子    
5 満月を湾内に呼ぶタグボート 田中貞雄 美智子 寿夫 欣也 いさむ 久美  
5 落鮎の串美しく並びけり 佐藤弘香 美智子 寿夫 久美 ひろし 孝子  
5 残照の小菊あちこち過疎の村 いさむ 美智子 寿夫 〇欣也 久美 鷹乃  
5 「所により」の所に当たり初しぐれ 山青史 美智子 いさむ ひろし 孝子 〇むつみ    
5 パーパットラインへ落葉転がり来 山本孝子 寿夫 欣也 ひろし 青史 鷹乃  
4 急登の詰めの日当り檀の実 本島むつみ 〇貞雄 美智子 孝子 節子  
4 舗装路の象嵌めいて濡れ落葉 山青史 貞雄 欣也 孝子 むつみ  
4 一葉落つ昨日と違ふ今日の風 小泉欣也 美智子 ○寿夫 久美 むつみ    
4 カナリヤの喉をころがす小春風 石川寿夫 貞雄 美智子 久美 孝子  
4 紅葉墓母はどこまで行つたやら 佐藤弘香 美智子 いさむ ひろし 節子    
3 大漁船秋の落暉の水尾引きて 石川寿夫 美智子  むつみ  節子 
3 神無月街の烏がパン盗む 鈴木幸江  美智子  青史  鷹乃  
3 塩枯れの梢に雌伏の冬芽光 田中貞雄 〇美智子  欣也 青史 
3 街道の旅籠屋の土間あけびの実 鈴木幸江 美智子  久美  節子 
3 聞き及ぶ貴腐葡萄見に神無月 鳥居美智子 貞雄  寿夫  いさむ  
3 冬ざるるいささ叢竹いささ川 上原ひろし 貞雄  〇美智子  むつみ  
3 晩秋の森に谺すチェーンソー 川上久美 美智子  〇寿夫  節子 
3 菊を切る指先匂ふ空の青 佐藤弘香 美智子  ひろし  節子  
3 穭田に青き生気を貰ひけり 小泉欣也 貞雄  美智子  鷹乃  
3 密会は落葉松林白マフラー 山本孝子 美智子 欣也 いさむ  
2 綿虫の礫は詩語の欠片かな 田中貞雄 〇美智子  鷹乃  
2 落葉松林昼の散歩はセ−ターで 本島むつみ 美智子  青史    
2 走り根のどこまで延びる森晩秋 川上久美 貞雄  欣也  
2 湖底の眠りを覚ます蓮根掘り 石川寿夫 貞雄  ひろし  
2 棚経や父母に一献茹で玉子 鳥居美智子 寿夫  鷹乃    
2 狸汁肥後さ仙波さ熊本さ 上原ひろし 貞雄  美智子    
2 葉牡丹の渦巻く気負ひ保育園 石川寿夫 〇久美  ひろし    
2 一株の親芋子芋頂戴す 本島むつみ 美智子  寿夫  
2 晩秋の日の名残りかな薔薇一枝 あかさか鷹乃 美智子  孝子  
1 絶景かな切りとり自由紅葉山 入江節子 いさむ   
1 ひそひそと木の葉泳ぐや水の秋 入江節子 むつみ  
1 地団太を踏んで兎の好き嫌ひ 鳥居美智子 〇青史    
1 冬落日森と海との繋がれる 鈴木幸江 美智子  
1 落人も見惚れたるかな渓紅葉 いさむ 〇ひろし    
1 落鮎のキラリ身軽に渓の淵 いさむ 寿夫  
1 石楠花の帰り花から谷下る あかさか鷹乃 美智子  
1 かにかくに七卿落ちの帰り花 鳥居美智子 むつみ  
1 おろぬきの大根いため昼餉とす 鈴木幸江 美智子    
1 陽の没るや菜っ葉煮浸し温め酒 あかさか鷹乃 いさむ  
1 剥落のお堂の柱冬隣 入江節子 〇いさむ  
1 吟行日和鹿よけの柵横に見て 川上久美 青史  
1 薄蓬けて原つぱの浮き上がる 本島むつみ 鷹乃    
1 ストンと落つる身体(からだ)目覚むれば蒲団 山本孝子 節子  

田 中 貞 雄 選

 「急登の詰めの日当り檀の実」(本島むつみ)
  標高差があり急傾斜が続く登山道を急登という。この句の作句の場所は読み取れないが、目指す頂上(又は   目的地)を目の前にしての安息している様子がうかがえる。淡い紅色の檀の実が作者の心象を象徴してい   る。
   先月下旬、急な石階やとぐろ巻くような走り根の路を歩き、本堂(薬師堂)目指した日向薬師の吟行の思い出が蘇る。


鳥 居 美 智 子 選

 「綿虫の礫は詩語の欠片かな」(田中貞雄)
   ふわふわ、すらりと音もなく流れて行く、風花のような綿虫。それを礫と受け止める作者の繊細な感性に羨望を感じました。

 「冬ざるるいささ叢竹いささ川」(上原ひろし)
   「いささ」は、「些か」「小さい」などの意の接頭語。いかなる名勝も、名のない山の谷間も、それぞれに冬の風情を見せはじめているのを慈しむ心根の一句。

 「塩枯れの梢に雌伏の冬芽光」(田中貞雄)
   「塩枯れ」は、塩害或いは塩負け、の事と思いました。「潮寠レ」等もありますが、辞書にはないので塩枯れのままで「いただき」です。
   「梢(うれ)に雌伏の」の件(下り)が、胸に響きました。


追記:「紅葉墓」の句心惹かれましたが、「秋彼岸、新盆や」等で良く伝わるかと思いました。

     私の母への追悼句  「郭公を遠くたづねて行きしまま」 飯田藤村子
     の句を思い出しました。とても有難くいつまでも忘れられません。
     私も郭公を聞きに行きたく思う日々です。


次 回:平成30年12月13日(木)  流山市東部公民館  出句締切 1時15分

兼 題:「富」



句会運営:少々変わります。出句、選句にご注意ください。

‘蛋句を、席題句から一句、それ以外の句から一句、  計二句選びます。
△修譴鉾爾ぁ⊇亢腓涼産の内、兼題句の短冊の後に「兼題」を書いて出して下さい。
  例えば、「落」であれば、自分の作った「落」の句を書いた短冊を裏返し、そこに「落」と書く。
7鸞蟠腓世韻鮴教用紙に纏めて書き、選句に回します。

よろしくご協力の程を、お願い致します。