■日時: 令和2年5月14日(木) メール、郵便、FAX利用  ■兼題: 公  ■参加者: 16名

合点 作      品 作 者 選     者
17 郭公や征きて還らぬハーモニカ 石川寿夫 美智子 〇閃 久美 節子 青史 かつひろ 鷹乃  
16 香り立つ藤の花房羽音あり 石川枝美子 〇貞雄 美智子 寿夫 いさむ 〇青史 かつひろ  
16 菜の花の少し遅れて暮るる土手 川上久美 貞雄 美智子 〇欣也 いさむ かつひろ 枝美子  
15 ひとり居の自分好みの新茶汲む 鈴木幸江 美智子 久美 節子 かつひろ 枝美子   
15 落慶の千木初々し楠若葉 小泉欣也 寿夫 〇閃 むつみ 久美 青史  
15 心して淹るる新茶のうすみどり 川上久美 美智子 寿夫 欣也 いさむ 青史  
15 郭公や売りに出されてゐる牧場 小泉欣也 貞雄 美智子 〇むつみ 〇節子 鷹乃   
14 夏初め水切り遊びの児の孤独 本島むつみ 〇美智子 久美  青史  鷹乃  
14 くれないの袱紗捌きや春の音 石川枝美子 美智子 欣也  いさむ  鷹乃   
14 指の間のシャボンの泡や夏に入る 佐藤弘香 寿夫 むつみ 節子 青史    
14 田植待つ水面光の跳ね放題 川上久美 美智子 〇閃  むつみ  かつひろ   
13 三世代住みし狭庭の棕櫚の花 佐藤弘香 貞雄  美智子  寿夫   
13 うすむらさき立ちて入日の八重桜 金田けいし 美智子  久美  かつひろ  
13 飛礫のごと舞姫のごと恋雀 あかさか鷹乃 美智子  寿夫  むつみ  
13 背伸びするギシギシ傾ぐ風の形 入江節子 貞雄  美智子  閃 
13 餅麦結びうこぎひじきと市松に 鳥居美智子 貞雄 欣也 鷹乃  
13 この年の刈り取られゆくチューリップ 鈴木幸江 美智子  閃  鷹乃  
13 晩年を正す直立葱坊主 金田けいし 貞雄  美智子  鷹乃  
13 柿若葉自立する子を送り出す 上原閃 〇美智子 欣也  節子  
13 調理実習のまま六十年蕗青煮 あかさか鷹乃 寿夫  閃  枝美子  
12 思ひ出ベンチ新緑に噎せにけり 鳥居美智子 〇いさむ  閃 
12 白蓮の流転の恋と猫の恋 石川枝美子 貞雄  美智子   
12 ひねくれて輪を作りたる胡瓜かな 山青史 〇美智子  枝美子   
12 次の駅まで隧道十基独活の花 田中貞雄 節子  青史   
12 燕瀬音すり抜け宙返り 入江節子 〇美智子  むつみ   
12 煌めいて若葉は陽気な歌うたい あかさか鷹乃 美智子  〇枝美子   
12 藍浴衣着るひとが着て艶冶なる 山青史 〇美智子  いさむ  
12 漢籍を引く醍醐味や明易し 上原閃 〇美智子  ○久美  
12 陽光の憩ふ牡丹や古刹苑 石川寿夫 美智子  枝美子  
12 口伸ばす寝過ぎた浅蜊夕食に 入江かつひろ 寿夫  むつみ  
12 ポストへとついスキップになる五月 山青史 〇美智子  いさむ  
11 渡御の道塞ぐウィルス禍を生きて 佐藤弘香 美智子   
11 筑波晴公魚を獲る湖の綺羅 石川寿夫 〇美智子   
11 朝礼や教師の背負う新入生 入江かつひろ 閃   
11 白日傘上り框の無垢の艶 小泉欣也 〇美智子   
11 朝の日に背を向け落ちる白椿 金田けいし 美智子   
11 矢車の忘れた頃に喘ぎ出し いさむ 美智子  
11 鳶尾(いちはつ)の健康壽命丈くらべ 鳥居美智子 欣也   
11 引きこもり親密となる籐寝椅子 田中貞雄 欣也  
11 山吹のためらいがちの一日なり 鈴木幸江 寿夫   
11 枝先に染井吉野の舞の所作 入江節子 枝美子  
11 水張田や再出発のこころざし 田中貞雄 久美  
11 メーデーのスクラムや今妻の腕 上原閃 〇寿夫  
11 陽炎が光残して陽は沈み 石川枝美子 〇かつひろ  
11 ステイホーム双眼鏡で朴の花 本島むつみ 枝美子  
4 「兼題句」釣り上げる一閃公魚すき透る 金田けいし 〇美智子 いさむ  節子  〇かつひろ  
4 「兼題句」みくまりの峰まで一里遠郭公 小泉欣也 貞雄 むつみ 久美 〇枝美子  
3 「兼題句」菅公の濡れ衣架けよ七夕竹 鳥居美智子 〇貞雄  〇寿夫  鷹乃  
3 「兼題句」ハチ公も象の花子も夏の雲 山青史 〇欣也  〇節子  鷹乃  
3 「兼題句」蒲公英の絮どこまでもいつまでも あかさか鷹乃 貞雄  美智子  〇むつみ  
2 「兼題句」風の出入りは自由な五月の公民館 本島むつみ 美智子  青史  
1 「兼題句」公園のベンチを磨く薄暑光 鈴木幸江 寿夫  
1 「兼題句」梅雨の雷コロナ感染の公示版 上原閃 美智子  
1 「兼題句」ハチ公のマスクを外す渋谷初夏 田中貞雄 美智子  
1 「兼題句」電動車椅子走る公道花吹雪 入江かつひろ 美智子  
1 「兼題句」封鎖さる薔薇の公園匂ひ立つ 佐藤弘香 美智子  

令和2年5月  つげ句会 特選句評

☆田中貞雄 特選句評
「香り立つ藤の花房羽音あり」(石川枝美子)
   滝のように垂れ下がる藤の花房は幻想的であり、その花粉を媒介する蜂や昆虫が頻繁に出入りする光景が目に浮かぶ。毎年、黄金週間にあわせるように咲く隣家の藤の花の明るい紫色の絶景を愉しみ、「ベランダは隣家の藤の花見席」の句をつげ句会に発表した記憶が蘇った。

 「菅公の濡れ衣架けよ七夕竹」(鳥居美智子)
   「菅公の濡れ衣架けよ」の上五中七で、よく叔母が口遊んでいた文部省唱歌「菅公」の<♪日かげさへぎるむら雲に、干すよしもなき濡衣を身には着つれど・・・♪>のしみじみとした歌詞が思い出された。七夕竹は五色の短冊に和歌や文字を書いて葉竹につけるもので、この歌詞がそえられていたのであろう。藤原氏の策謀により、大宰府の配所にて波乱の生涯を閉じられた菅原道真。いつの世も道真に関心を寄せる人が多い。

☆鳥居美智子・特選句評
 「藍浴衣着るひとが着て艶冶なる」(山青史)
   最近は浴衣さらへでもモダンな色や模様も多いようですが、やはり浴衣は藍がいいですね。はじめて「人」誌を創刊した時、高尾で浴衣ざらへに東京音頭を踊ったのを思い出しました。艶冶な人も、そうでもない人もなつかしい思い出です。

 「漢籍を引く醍醐味や明易し」(上原閃)
  同感です。私も眠れない夜は「長恨歌」をぶつぶつと呟いたりします。筑前琵琶の語りもしみじみと思い出します。

 「ポストへとついスキップになる五月」(山青史)
  老女にはちょっと危いけれど国民学校の時、「子供の踊り」という唄で踊った事がありました。最近知ったのですが、与謝野晶子の作詞でした。運動会で輪になって踊りました。でも皆に知らないーと言われています。

 「白日傘上り框の無垢の艶」(小泉欣也)
  あこがれますが、なかなか。(我が家は)猫の足跡ばかりです。

 「夏初め水切り遊びの児の孤独」(本島むつみ)
  <少女から水切石が飛んで夏 ふみを> を、一層深く心理描写されて印象深い一句と思います。泉下のふみをさんも、特選!と叫ぶでしょう。

 「筑波晴公魚を獲る湖の綺羅」(石川寿夫)
  昔はニュースなどで良く見られました。水戸の帰りに下車して母に白い佃煮を買って帰ったのもなつかしい思い出です。

 「ひねくれて輪を作りたる胡瓜かな」(山青史)
  軽妙なさっぱりとあかぬけた描写です。

 「燕瀬音すり抜け宙返り」(入江節子)
   この頃東京では燕を見ませんが、奄美や琉球を吟行した日々、気の荒い川の瀬をくるりくるりと飛んでいた曲芸のような燕を見ました。

 「柿若葉自立する子を送り出す」(上原閃)
   濡れたように光る柿若葉と、自立する子を送り出す親の心がまぶしく輝き合って他人事とは思えない感動をさそいます。

 「釣り上げる一閃公魚すき透る」(金田けいし)
   釣る人もひやかしの人も気持がひとつになった瞬間。感動はまさにすき透るのでしょう。

☆石川寿夫・特選句評
「メーデーのスクラムや今妻の腕」(上原閃)
  昭和30年代のメーデー。会場の神宮外苑。労働旗がうねり、シュプレヒコールがこだました。スクラムの腕が弾み、高揚感が恋を育んだ青春讃歌。

 「菅公の濡れ衣架けよ七夕竹」(鳥居美智子)
   菅原道真、平安前期の官人、政治家、文人、学者。政争で大宰府に左遷される。悪霊を祓う七夕竹のそよぎに菅公の無実の罪を偲び、追想するロマンに満ちた句。

次  回 : 令和 2 年 6 月 11 日 (木)

句  会 : 新型コロナウィルスによる感染防止のため、封書、FAX、メールを利用しての
        句会となります。 
 
出  句 : 当季雑詠 自由題 3句 および  兼題句 1句 

出句締切: 6月10日(水)必着 「封書」で、出句控と出句料千円を同封のこと(短冊不要)

出句先 :  🏣270−1145 我孫子市高野山97−26 あかさか鷹乃宛

選  句 : 6月11日(木)に、メール、FAX、郵便で、選句の依頼を致します。

選句締切: 6月15日(月)必着にて、鷹乃宛 
       FAX 04−7182−8730    メール:s-takano@fg7.so-net.ne.jp
       郵便利用の場合は、到着日時に留意の上、投函をお願い致します。

句会報発信: 6月16日(火)、HP更新、メールで通知。同時に郵便にて発送。

兼  題 : 「   石  」

特  記 : HP上の句会報は、句会後1ヶ月のみ、兼題句には「兼題句」を付します。
        自由題句の合点は二桁表示とし、翌月更新時に平常表記に訂正します。