■日時: 令和3年4月8日(木)  ■句会場: 郵便、メール、FAX利用  ■兼題: 明  ■参加者: 14名

合点 作      品 作 者 選     者
500 胡蝶蘭二ヶ月の風通り抜け 石川寿夫 奥様に出句を託し、遺された句です。 
500 湯の町エレジーはやりし頃の春の宵 石川寿夫 奥様に出句を託し、遺された句です。  
15 夜の桜眠りの闇へ曳く力 あかさか鷹乃 美智子 いさむ ◯久美 むつみ みつ  
15 谷底の如意輪寺まで花吹雪く あかさか鷹乃 いさむ 久美 むつみ ◯青史 ◯節子  
14 花ぐもり堆肥に混ぜる野菜屑 金田けいし 貞雄 ◯欣也  むつみ  青史  
14 花菜道夕日はつばさ広げけり 小泉欣也 美智子 むつみ かつひろ ◯鷹乃  
13 汐まねき常陸の波に寛ぎぬ いさむ 貞雄  美智子  鷹乃  
13 剪定や二度に一度の空鋏 本島むつみ 貞雄  欣也  久美  
13 春宵一刻偕老の人ありてこそ 山青史 貞雄  欣也  鷹乃  
13 神田川どこで組まれし花筏 小泉欣也 美智子  いさむ  久美  
13 田の神を呼ぶかに雉子ただ一声 川上久美 ◯いさむ  青史  鷹乃  
13 おぼろ月靴づれ痛し通夜の道 名古屋みつ 美智子  節子  かつひろ  
12 示し合せて片栗の咲く静寂 田中貞雄 美智子  欣也  
12 踏まずには行けぬ一面犬ふぐり 川上久美 美智子  かつひろ  
12 筍を掘らむと決めしもんぺかな 鳥居美智子 貞雄  ◯みつ  
12 落ちこみと言ふも病か啄木忌 鳥居美智子 むつみ  青史  
12 陽光の跳ねる枝先桜の芽 入江かつひろ 欣也  みつ  
12 コサージュにしようか八重の白椿 鈴木幸江 みつ  節子  
12 揺れ激し箸取り落とす春の地震 山青史 みつ  ◯かつひろ   
12 海牛をしばらく構ふ三鬼の忌 田中貞雄 ◯むつみ  鷹乃  
12 杣山の幾重にも折れ桜山 あかさか鷹乃 久美  みつ  
11 照ノ富士見事に復帰風光る 小泉欣也 青史  
11 朽舟に諦念の感残る鴨 川上久美 美智子  
11 おしゃべりと安心バナナ花の宴 鈴木幸江 青史  
11 たんぽぽの踏みしだかれて外野席 金田けいし 久美  
11 命運は風に委ねて花筏 いさむ かつひろ  
11 ピアニシモからフォルテッシモへ芽吹山 本島むつみ 鷹乃  
11 ひよ鳥の変則飛行春の陽に 入江かつひろ いさむ   
11 しなやかに武骨に凛と橅芽組む 入江節子 久美   
11 春休み銀輪連ね野球塾 金田けいし 節子  
11 花の声つくばの空はさくら色 入江節子 ◯美智子  
11 春昼の廊下亀虫のっそりと 入江かつひろ 美智子  
11 春山滑降点点の一つへと 入江節子 青史  
11 まじまじと真正面より春夕焼 鈴木幸江 美智子  
11 いつぱしの庭師気取りの垣手入 山青史 ◯美智子  
11 なにゆえにのけぞり咲くや花カタクリ 名古屋みつ 美智子  
11 境内の園児並びて花御堂 本島むつみ かつひろ  
11 玻璃越しの芽吹きよ雲よランチタイム 名古屋みつ 美智子  
11 潮の香の有りて常陸の木瓜の花 いさむ 美智子  
6 「兼題句」清明の雨の産湯よ雑木山 あかさか鷹乃 貞雄 美智子 ◯欣也 いさむ ◯むつみ ◯節子  
5 「兼題句」雲映す仔馬の明眸遠郭公 本島むつみ ◯美智子 欣也 いさむ みつ 節子  
4 「兼題句」幌たたむ花菜明りの乳母車 小泉欣也 貞雄 ◯いさむ みつ ◯かつひろ  
4 「兼題句」夜明け前馬籠の宿の春炬燵 山青史 貞雄 久美 むつみ 節子  
3 「兼題句」一夜明け春の嵐の去りし庭 川上久美 美智子  青史  かつひろ  
2 「兼題句」動かざる松の深んど花明り 鈴木幸江 美智子  鷹乃  
2 「兼題句」若草の足裏やはらか明日香村 金田けいし 欣也  いさむ  
2 「兼題句」明るさのなかのくらさや野たんぽぽ 名古屋みつ ◯美智子  節子  
2 「兼題句」筍掘る一期と思ふ夜明けかな 鳥居美智子 貞雄  ◯鷹乃  
1 「兼題句」雪解やここは明らか無人の家 入江かつひろ 美智子  
1 「兼題句」トンネルの向うの明り花便り 入江節子 美智子  
1 「兼題句」断崖の凸凹曲輪芽木明り 田中貞雄 美智子  

令和3年4月  つげ句会 選句評

☆田中貞雄・選句評
◆自由題・佳作 剪定や二度に一度の空鋏(本島むつみ)
 この空鋏は、枝葉を切るか残そうか思案している間の行為か、鼻歌を唄いながら愉しくみながら作業している空鋏なのか詮索しつつ、季語「剪定」が芽の出る前に枝を刈り込む初春の季語であるので、春の訪れを喜ぶリズミカルな鋏の空打ちの音が聞こえてくる。


◆兼題句・佳作 夜明け前馬籠の宿の春炬燵 (山青史)
  馬籠は歴史ある宿場町で、島崎藤村の「木曽路はすべて山の中である」の書き出しで知られる小説『夜明け前』の記念碑が立つ。中山道の中で人気のある宿場町で寛いでいるひとときが何ともはや羨ましい。昭和38年8月前誌「河」の仲間と木曽路を訪れ、吟行記を書いたことや、数年前、有志と奈良井宿の町並みを散策したことを懐かしく思い出している。
 

☆鳥居美智子・選句評
◆自由題・特選 花の声つくばの空はさくら色(入江節子)
  季語として、「花の声」を使ったところが良いと思いました。中々、この季語を使った句を見ませんので、少し驚きました。

◆兼題句・特選   雲映す仔馬の明眸遠郭公(本島むつみ)
  目に見えるものと、耳に聞こえてくるものを組み合わせたところが、いいと思います。 気持ちのいい句です。

☆特記
 3月21日午後5時、石川寿夫さんが逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。3月23日、亡くなられる少し前のことを奥様から以下のように知らせて下さいましたので、ここにお載せ致します。

「つげ句会に提出する句を作って」との問い掛けに、下記の二句を言いましたので、娘が書き取りました。
「胡蝶蘭二ヶ月の風通り抜け」 
娘が「出窓の胡蝶蘭が綺麗だよ。ずーっと咲いているんだから、見て見て」と言った時にできた句です。
「湯の町エレジーはやりし頃の春の宵」
私が鼻歌を唄っているのを聞いてできた句です。
やはり五句は無理でした。「あと三句作らなければ」と言いましたら、「出来ない」と頭を横に振りました。
いろいろお世話様になりまして、本当に有難うございました。石川寿夫(妻)

(入力者注:寿夫さんの遺されました句は、合点を500として、4月つげ句会出句として残るようにHPに載せてあります。句評およびメモは当該月が過ぎると、新しいものに更新されます)

次 回 : 令和3年5月13日(木)

句 会 : 全員、郵便による出句

出 句 : 当季雑詠 自由題 3句 および  兼題句 1句

締 切 : 5月11日(火)必着
       封書で 出句控1枚と出句料千円を同封

出句先 : 🏣270-1145 我孫子市高野山97−26 あかさか鷹乃

選句依頼: 5月12日(水)当日に、メール、FAXにて。

選句締切: 到着後、2日以内に、メール又はFAXで、返信のこと。

FAX :04−7182−8730   メール:s-takano@fg7.so-net.ne.jp

兼  題 : 「 平 」

特  記 : HP上の句会報は、句会後1ヶ月のみ兼題句に「兼題句」を付す。
       自由題句の合点は二桁表示、翌月更新時に平常表記に訂正。