NO.108
月 日  平成12年12月9日(土)
吟行先  海蔵寺・浄光明寺・英勝寺
参加者  19名

 
13年1月例会予告
     1月13日(土)11時  鎌倉駅西口改札口集合(長谷・甘縄神社周辺)

鳥居おさむ主宰 作品
作        品
選     者
底抜け井底に紅葉の定着す  貞雄
三椏の蕾や初心忘るなと  しのぶ ○弘香 のぶ子
美男葛勤行の鐘冴ゆるかな  暢子
発心や紫ほのと枯れりんどう  桂 ○京子 満 ○宏枝  のぶ子
鎌倉の汁粉で締める二千年  ○貞雄 ○満 快泉 暢子 幹

鳥居おさむ主宰  選
 
作       品
作者
選      者
特選 菩提子の枯れのプロペラ夢を載せ 中島宏枝 けんじ ○一色
薪割りの落ち付く先のやぐら跡 鈴木直枝 貞雄 快泉
覗き見て谺の沍(い)る十六井 佐藤弘香 ○桂 ○しのぶ 雅生 一美 尚子
枯りんどう閼伽の水もて耐えにけり 田中一美 ○桂 貞雄 のぶ子
秀逸 ぽつたりと坐る佛や竜の玉 神戸京子 快泉
三椏の蕾の静思冬の凪 田中貞雄   
散る前の陽を貪欲に大銀杏 遠藤けんじ 貞雄
水仙の早咲きの香も尼寺なりし 菅野雅生 けんじ
極月の風に菩提子遊ばせぬ 加賀暢子 けんじ ○貞雄 京子 弘香 直枝 雅生
佳作 十六井満たして古刹の枯れ進む 田中一美
尼寺の一隅返り花世界 芹山 桂 貞雄
説法僧阿弥陀語り部冬暖か 佐藤一色  
底抜けの井戸に彩解く冬紅葉 菅野雅生 けんじ 貞雄 直枝 宏枝
熟れ切って美男葛の傷みかな 佐藤弘香  
寺縁起おさえの石の日の温み 中田のぶ子 桂 雅生
日を溜めて残る紅葉や解脱の井 加賀暢子 けんじ 貞雄 京子 幹
尼寺の青年僧めく青木の実 佐藤弘香  
一刷毛の朱を洞壁に蔦紅葉 石田快泉 けんじ 桂 貞雄 京子 満 宏枝
魂の落葉まんだら上人墓 加賀暢子 しのぶ 一美
山装ふ中にあまたの墓抱きて 秋山しのぶ 桂 ○尚子 弘香
低音の木魚のリズム白障子 菅野雅生 けんじ
宝冠阿弥陀土紋装飾冬麗 名古屋 満 ○一美
はたと止む木魚こぼるる冬紅葉 遠藤けんじ 桂 しのぶ 麗
なよ竹へ鳶の恋笛照紅葉 福永尚子 一美
やぐら墓かこみ五色に菊枯るる 神戸京子 けんじ 雅生 〇幹
阿弥陀仏へ脇侍寄り添ふ寒さかな 中田のぶ子  
冬日低く弥陀白毫に光さす 遠藤けんじ  
木魚湧き小春もみぢの段だらに 芹山 桂 一色 
年用意南天の実に袋掛け 田中貞雄  
切岸や生きとし生けるもものの枯れ 中田のぶ子 ○雅生
ラーメンの汁を飲み干す冬旱 片岡 麗 暢子 一美
日おもてに紅葉日裏に私の眼 中島宏枝 弘香 ○のぶ子 尚子
山茶花を流さぬ巌の薄流れ 芹山 桂 しのぶ ○直枝

主 宰 選 外
 作    品  作 者  選       者
卵塔の肌紅葉の光ゲを留む 田中貞雄 ○けんじ 雅生
窟不動リスに遊ばれからみ餅 菅野雅生 けんじ
冬もみぢ葉裏自在に陽のうごく 鈴木直枝 けんじ 快泉
菩提子に羽ある軽さ竹トンボ 福永尚子 ○けんじ 桂
冬さんご勢至菩薩の結ひ上げに 芹山 桂 けんじ 貞雄 弘香 直枝
童心のひらひら菩提樹の実を飛ばし 田中一美 けんじ 桂
銭投げて十六の井の冬の声 名古屋 満  けんじ 桂 宏枝 一色
ラーメンは冬の季語よと汁すする 村松 幹
鐘楼の庇に筋目冬ざるる 加賀暢子 桂 弘香
水洗花一本尼僧の風情かな 田中一美
枯萩のむらさきの影ゆれゐたり 石田快泉 ○桂
菩提樹の実のひとつだに飛ばぬ晴 中田のぶ子 ○貞雄
冷ゆるかな十六の井を数へれば 秋山しのぶ 貞雄 幹
冬日差し白毫の輝る時間帯 菅野雅生 貞雄
冬芽紅し吾が身籠るはいつのこと 秋山しのぶ 貞雄

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