NO.111
月日   平成13年3月10日(土)
吟行先  金沢文庫・称名寺 
参加者 24人
13年4月吟行予告
集合 4月14日(土) 午前11時
JR大船駅改札口
吟行先 竜宝寺・フラワーセンター大船植物園
句会場 未定


作        品
選      者
春愁の鐘打つ紫衣の青頭 ふみを まさし 〇よしき
春麗の池へゆゆしき鵜の尿 美智子 〇まさし
赤まんさく見つけて嬉し無信心 美智子 貞雄
池の瞳は芽木の高さへみはりゐる 〇ふみを 〇けんじ
金沢文庫彩かぐはしく山笑ふ  


作        品
作   者
選       者
特選 金縷梅や仏に香りなき真昼 浅見まさし ふみお
楷の木のかたきに触れし春日和 塚本政子   
秀逸 吽形の仁王の鼻の春の塵 中田のぶ子 まさし
流れつつ寄りつつ通し鴨となる 熊谷ふみを 美智子 貞雄
反り橋に風平橋に日のうらら 鳥居美智子 けんじ まさし 〇貞雄
まんさくや仁王の五指のひらきたる 舩山東子  
蕾つけ菊桃今は武骨の木 浅見まさし  
引鴨の寸暇のめくら流れかな 田中貞雄 ふみを けんじ 〇まさし 〇しのぶ
仏縁の深ければ鴨帰られず 遠藤けんじ 美智子 貞雄
野遊びのはじめ光の下僕とし 熊谷ふみを  
弥生光古木に射してあたたかし 舩山東子  
佳作 丹の橋の影を離さぬ残り鴨 中島宏枝 ふみを
時頼公の玉眼新た草萌ゆる 鈴木直枝  
古文書も甲と乙あり亀鳴けリ 秋山しのぶ 美智子 〇ふみを けんじ まさし
鳥雲に弥勒菩薩の伏目かな 舩山東子  
風光るここ文庫跡孔子木 大西よしき  
文庫がやつ春のとんびが糞落とす 浅見まさし ふみお
文庫隧道華やぎの季落椿 中島宏枝  
梵鐘の音に聞き入りし梅の香と 佐々木なつ 貞雄
春の日やのど首癒す浄土の鵜 田中一美  
つぶやくがごときガイドや春うらら 竹田ひろ子  
北条の世の木鼻壊(く)ゆ木の芽風 渋谷雛子 ふみを
反橋の反りいつぱいの春日影 田中貞雄  
掌を開き淡き日つかむ牡丹の芽 田中一美 美智子
もののふの墨跡寡黙木の芽晴れ 中島宏枝 けんじ
実時の骨壷青磁梅枯るる 秋山しのぶ  
釈迦堂の柾目の擬宝珠鳥雲に 鳥居美智子 ふみお
下萌へ昼の人影すべりゆく 渋谷雛子 けんじ
三寒の陽あたる道や大欅 石田快泉  
春の陽や浄土へ回る亀の首 秋山しのぶ 貞雄
残る鴨羽繕ふときまぶしき胸 中田のぶ子 けんじ 〇けんじ
日永の鵜風切羽に風通す 鳥居美智子 ふみを 〇貞雄
丹の橋を二度渡りきる竜天に 舩山東子 〇暢子
沈丁にくしゃみ堪へし阿の仏 浅見まさし  
心字池の中島絵踏みめく渡る 中島宏枝 貞雄
亀鳴くとはたらかぬ気の鵜の一羽 熊谷ふみを 美智子 〇まさし
未来より水尾引く鴨や風光る 菅野雅生 美智子 ふみを
春陰の古文に滲む返り点 秋山しのぶ 美智子 まさし 〇雛子 〇宏枝
隧道を抜け春北風の遊(すさび)かな 河村啓花 美智子 けんじ まさし 貞雄 〇ひろ子 〇一美 
素掘隧道裏打ちせんと蔦芽組む 田中貞雄 まさし 〇弘香 〇雅生 〇直枝 〇のぶ子


作            品
作    者
選       者
回廊の木目さやかに梅日和 石田快泉 美智子
昼の月と同じかげ持ち花すみれ 浅見まさし 〇美智子 〇幹
武士の五輪塔秘め椿山 中田のぶ子 美智子
青葉とも紅葉ともまだ楓の芽 菅野雅生 美智子 〇けんじ
繋がるるごとき水脈引く通し鴨 竹田ひろ子 〇美智子 〇貞雄
たんぽぽや百観音の笑み深し 佐藤弘香 美智子
水影の揺らぐ池塘の菖蒲の芽 渋谷雛子 美智子
廣重の構図はいづこ木の芽風 大西よしき 〇美智子
北恋ふと鴨が一声あげにけり 遠藤けんじ ふみを
金縷梅の血族の朱き実時展 菅野雅生 ふみを けんじ まさし
藪椿日かげり多き百観音 鳥居美智子 ふみを
水皺のきらめき截って残り鴨 渋谷雛子 ふみを
残り鴨中に腕白小僧居て 河村啓花 けんじ まさし
六浦見ゆ御廟の夢ややぶ椿 菅野雅生 けんじ 〇なつ
金縷梅に日のうっすらと称名寺 佐々木なつ けんじ
身のどこか明るく風の木の芽道 石田快泉 〇けんじ まさし
風光る甲羅とおなじ亀の胸 熊谷ふみを まさし 貞雄
あたたかや浄土の橋の過去未来 加賀暢子 貞雄 〇一色 〇政子
阿の息を木の芽の山へ仁王像 中島宏枝 貞雄
時を経て実時にある春愁 竹田ひろ子 貞雄

あ と が き

 金沢文庫・称名寺吟行は4回目。今回は、好天と横濱金澤シティガイド協会の小野勝治さんほかボランティアの皆さんに称名寺園内のガイドを受ける幸運に恵まれ、大いに作句の糧になったと思います。小野さんのお話では、土曜・日曜に訪れる人のガイドを努められているとの由(降雨の日を  除く)、称名寺は桜の名所でもあり、お誘い合わせの上、また訪ねていただきたい。

 4月の吟行は、フラワーセンター大船植物園と近くの竜宝寺を予定しています(集合場所に注意)。「大船植物園」は、神奈川県内の鑑賞植物の生産振興のため40年前に開設されました。園内は年間を通じて、植物を学び、生きた植物に親しむ場として、多くの人々に人気があります。「竜宝寺」は、大きな銅葺きの屋根の美しい鎌倉では数少ない曹洞宗の寺。山門を入り直ぐ右側に重要文化財の旧石井家住居が保存されている。

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