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朝比奈峠

  NO.118

次回 13年11月吟行予告

集合 :

11月3日(土) 午前11時
JR大船駅改札口
吟行先: 藤沢常立寺 竜口寺
句会場: 若宮大路ビル
電話 0467-22-1496

月日  平成13年10月6日(土)
吟行先 朝比奈峠
参加者 21


※ろんどV同人選は、それぞれの特選句及び主宰選と合致した句を、そして同人、会員選は特選句のみ掲載した。 


作        品
作   者
選       者
特 選 湧き出づる秋水に道譲りけり 星野双葉 けんじ 曲水 〇貞雄 〇よしき
〇寿夫
木犀の香を敷きつめて峠口 中島宏枝 美智子 〇曲水
榧の実を割り青き香を頒ち合ふ 星野双葉 貞雄
秀 逸 爽かに水の穿ちし水の音 熊谷ふみを 〇美智子 けんじ 曲水  貞雄
聞き質す耳を寄せもし鉦叩 石川曲水 ふみを
山水の促す舟出釣舟草 鳥居美智子 曲水 〇宏枝
秋の蚊の付いて離さぬ器量よし 竹田ひろ子 〇曲水
榧の実を嗅げばたちまち青き日々 あかさか鷹乃 〇ふみを けんじ
滝つぼの音澄むあたり蟹わたる 鈴木直枝  
佳 作 小流れにうずまいている木の実かな 秋山しのぶ  
榧大樹実を降り散らす塩古道 田中一美 ふみを けんじ 貞雄
源流へ力の限り鬼やんま 中田のぶ子 ふみを けんじ 〇曲水
藪茗荷実の紫も神さびて 中田のぶ子  
枯蟷螂此岸彼岸をひとまたぎ 秋山しのぶ 美智子 曲水
虫喰の穴から空や桜紅葉 あかさか鷹乃  
藪茗荷エーリヤンのごと実の眼 石川曲水  
秋闌くる北條の名の重さかな 舩山東子  
朝夷奈のやぐら斜景へ秋の声 菅野雅生  
もののふもぬかるこの道落葉道 大西よしき ふみを
天与とは金もくせいの香なるかな 石田快泉 けんじ
切通しの木叢透きくる爽気かな 石川寿夫 貞雄
千年の秋冷抱く石に立つ 鈴木直枝 〇克美
切岸に気圧され白く歩む秋 秋山しのぶ ふみを 〇けんじ
秋の日の切岸昇る蝶一匹 あかさか鷹乃  
水澄むや登山心地の一歩かな 竹田ひろ子 曲水
峠みち完歩を祝す釣舟草 星野双葉 貞雄
小流れの風の香移す臭木の実 塚本政子  
切通し杖を継ぎては黄落期 石川曲水 美智子
槙の実のフォークダンスのごと降りぬ 竹田ひろ子  
危うきに身をぶら下げて烏瓜 遠藤けんじ 美智子 ふみを 曲水
神木の洩れ日に燦と秋の蜂 中田のぶ子 貞雄
秋草の立枯れしもの伏せるもの 石田快泉  
切通しに添うせせらぎの澄みし音 石川寿夫  
草々の傘下の光り泡立草 吉田克美  
社まで宝珠と並ぶ藪茗荷 菅野雅生 曲水 〇貞雄
日だまりを一人じめしてからすうり 塚本政子  
烏瓜おぼこの縞のほの見ゆる 鳥居美智子 曲水
涼風の源青き羊歯の叢 田中貞雄 〇東子
源流の水踏み下る薄紅葉 遠藤けんじ  
奥社まで登れば抜ける秋の天 中田のぶ子 〇けんじ 〇ひろ子 〇双葉
杉木立細く降りくる秋の蝉 秋山しのぶ  
沢水へバァンジージャンプの烏瓜 菅野雅生 〇啓花
去り難き山の水音つりふね草 中田のぶ子  
木犀の香榧の実の香秋醸す 中島宏枝  
石塔の傾きたるも秋意かな 秋山しのぶ 〇貞雄
スダジイの薄日爽々くもの糸 吉田克美  
実を列ね古道に沿ひて藪茗荷 大西よしき  
笑い声交わす峠の草の花 鈴木直枝 〇快泉
熊野社の天狗の喰みし烏瓜 菅野雅生 曲水 貞雄
つる枯るるものからさやに空へ垂る 熊谷ふみを 美智子 〇のぶ子 〇一美
木犀や木目波立つ宮柱 田中貞雄

  




作            品
作    者
選       者
藪茗荷の実の供揃え山の神 田中一美 〇美智子
太刀洗葛の莢実に水の音 田中貞雄 〇美智子
水夫(かこ)はまだあそんでをるや釣舟草 鳥居美智子 〇ふみを
秋天の青へも通ふ切通し 鳥居美智子 〇ふみを
掌に苔の厚さ久遠の露じめり 中島宏枝 〇けんじ 曲水 貞雄
薄日より草のつる垂る秋湿り 田中一美 美智子 ふみを けんじ 
蔓下る揺るる心を秋空へ 河村啓花 ふみを 〇貞雄
太刀洗一線の水澄みにけり 菅野雅生 〇鷹乃
道普請碑ねぎらひ木の実彩れり 田中貞雄 〇直枝
釣舟草源流川となるあたり 遠藤けんじ 〇雅生
藪茗荷の実のほつほつと矢倉跡 河村啓花 〇政子
藪茗荷実となり矢倉奥知れず 遠藤けんじ 〇しのぶ
捨てるかもしれぬ木の実をまた拾ふ 石田快泉 ふみを けんじ 貞雄 
のぶ子 東子 政子 しのぶ
火の神を小さく祀り烏瓜 熊谷ふみを 美智子 けんじ 鷹乃 寿夫
直枝 雅生 啓花 宏枝 双葉

 

あとがき

○朝比奈峠は、鎌倉の秘境という人がいます。切通しがあり、滝があり、小流れ沿いの地肌を 露出した古道や逆茂木を立てた砦跡等の地形が、比較的壊されずに残っているからでしょう。

句会では、熊野神社参道の藪茗荷の群落、小滝周辺の釣舟草がよく詠まれていましたが、それぞれ盛りをすぎていたのが惜しまれます。次回は真っ盛りの頃に訪ねたいものです。

○11月3日の吟行は、前掲しましたとおり行いますが、集合場所を間違わないように、ご参加ください。吟行先は、モノレール江の島駅近くの「常立寺」と「竜口寺」です。

 

 参加者名簿   21人

あかさか鷹乃 秋山しのぶ 大西よしき 石田快泉 石川曲水 石川寿夫 遠藤けんじ 河村啓花 
熊谷ふみを  菅野雅生 鈴木直枝  竹田ひろ子 田中貞雄 田中一美 塚本政子 鳥居美智子
中田のぶ子 中島 宏枝 舩山東子 星野双葉 吉田克美  

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