日時 : 平成15年11月8日(土) |
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作 品 | 作 者 | 選 者 |
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偽りの無き赤つよし冬そうび | 石川曲水 | 正脩 |
枯蟷螂仏に向ける写楽の目 | 神戸京子 | 貞雄 東子 まりの ○正脩 |
才女めく冬薔薇清し吉屋邸 | 佐藤弘香 | 美智子 |
文学の汗なり薔薇に露しとど | 盛戸まりの | 貞雄 |
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冬ぬくしフェニックスより風立ちぬ | 盛戸まりの | 美智子 ○京子 のぶ子 よしき |
裸婦像の肩に憩いぬ小春の日 | 川上久美 | 曲水 |
海照るや藪を飛び出す烏瓜 | 田中貞雄 | 東子 一美 雛子 なつ |
ピンクはソプラノ臙脂はアルト冬のバラ | 福永尚子 | ○けんじ 正脩 |
経蔵を廻しゆつくり冬に入る | 湯浅晴見 | 美智子 けんじ 曲水 ○直枝 暢子 雅生 よしき |
磯鳥の笛吹きながら冬に入る | 神戸京子 | ○まりの |
甲冑に捧筒なる菊大輪 | 村松 幹 | |
貴婦人の名の萎れたる冬の薔薇 | 田中一美 | ○けんじ ○曲水 |
文豪の手紙コーヒー色に枯る | 福永尚子 | 曲水 京子 ○晴見 貞雄 ○宏枝 まりの |
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文学館出て小春日のにぎりめし | 佐藤弘香 | 京子 晴見 耕路 |
団栗の尻つやつやと苔の上 | 中田のぶ子 | 一美 |
吉屋邸の靄の解けゆく石蕗の花 | 遠藤けんじ | 雛子 |
逸るるも逢うも盛りし大文字草 | 佐藤弘香 | |
眼覚めたる睫毛立ちたる冬緋ネム | 楠 正脩 | 宏枝 久美 |
淳一の絵長きまつげや冬に入る | 舩山東子 | 京子 |
絵ガラスの幾何学横切る冬の蜂 | 盛戸まりの | けんじ 一美 雛子 |
裸婦像につるりつるりと冬日差す | ||
石蕗の花少女のゆめを書き残す(吉屋信子邸) | 鈴木直枝 | ○晴見 久美 正脩 |
漱石の肉筆に酔う菊日和 | 佐々木なつ | ○美智子 ○曲水 まりの ○恵津子 尚子 ○耕路 久美 |
石蕗咲いて路傍の石碑あかりかな | 加賀暢子 | 恵津子 |
石蕗の花こころさわがす黄なりけり | 舩山東子 | 京子 |
絡むもの垂れ下るもの枯れ急ぐ | 川上久美 | けんじ 曲水 暢子 |
自然薯の海へ垂れゆく文学館 | 菅野雅生 | |
ヨットの帆動かずにうく冬霞 | 舩山東子 | 曲水 京子 ○久美 |
笹鳴きの風やわらかしバラ館 | 鈴木直枝 | |
大文字草癒しの風の生れたる | 加賀暢子 | |
吾もまた淋しき人間花八手 | 菅野雅生 | |
一山の木々の音降る石蕗の花 | 塚本政子 | 美智子 |
どの薔薇も館も媚びて今日立冬 | 大西よしき | 恵津子 なつ |
東屋も浮き立ち映ゆる石蕗日和 | 大西よしき | |
色鳥や裸婦像の見る海の照り | 遠藤けんじ | 貞雄 ○雛子 |
別荘の空の耀い冬の薔薇 | 湯浅恵津子 | |
立冬の日の傾きし緋ネムかな | 田中一美 | 貞雄 弘香 |
見霽かす船くっきりと冬に入る | 大西よしき | 弘香 |
青き眼の肌色淡し冬桜 | 楠 正脩 | 晴見 |
篠竹に透けて坪ほど落椿 | 渋谷雛子 | ○弘香 |
冬ざくら観音堂の鴟尾は金 | 中田のぶ子 | 美智子 |
バラの香のうきたつ小春日和なる | 鈴木直枝 | なつ |
冬の靄とき放ちたるヨットの帆 | 鈴木直枝 | 東子 |
冬薔薇や愛の手紙の香りして | 佐藤弘香 | 美智子 京子 |
黒光る机の寂や石蕗の花 | 竹田ひろ子 | |
と見かう見眼に育める冬桜 | 福永尚子 | ○けんじ 恵津子 |
少女小説枯れて色濃き薔薇の土 | 盛戸まりの | 晴見 |
一枚のハガキも文学秋うらら | 佐々木なつ | 雅生 耕路 |
木洩れ日の一閃の射る石蕗の花 | 川上久美 | |
薔薇の花すでに冬の香放ちる | 舩山東子 | |
妙法の鬚字へのびし柚子の照り | 渋谷雛子 | 貞雄 政子 弘香 まりの よしき 一美 |
秋薔薇の全き朱を「熱情」と | 中田のぶ子 | |
冬ばらの香に吸はるるや瞳も魂も | 神戸京子 | |
蕪の絵に冬光微光吉屋邸 | 中島宏枝 | 貞雄 |
茫洋と空と海溶け冬桜 | 田中一美 | けんじ 晴見 |
山茶花の母情にも似て閑かなり | 石川曲水 | 美智子 京子 |
寺鴉啼けば寂しく落葉降る | 山田耕路 | |
巻き疲れ上気するなり蔦紅葉 | 村松 幹 | けんじ 晴見 |
秋バラに光陰の傷文学館 | 中島宏枝 | ○晴見 貞雄 ひろ子 |
作 品 | 作 者 | 選 者 |
散りにちる白山茶花も追憶も | 神戸京子 | ○美智子 けんじ ○尚子 |
石蕗の黄をひた輝かす谷戸の径 | 美智子 | |
冬立つや一葉の稿慎ましき | 竹田ひろ子 | 美智子 京子 宏枝 |
月山は石蕗の黄ばかり吉屋邸 | 塚本政子 | 美智子 雅生 |
「恋心」てふ恋文のゆれてをり | 渋谷雛子 | ○美智子 ○曲水 のぶ子 ○暢子 |
ステンドグラスを洩るる冬日や文学館 | 中島宏枝 | 美智子 耕路 |
山茶花の路地を鎌倉人力車 | 湯浅晴見 | 美智子 |
凪日和幸先として冬に入る | 田中貞雄 | 美智子 久美 |
忘れじの花物語冬うらら | 神戸京子 | ○美智子 直枝 恵津子 |
借景も石蕗も我が庭信子邸 | 佐々木なつ | けんじ |
候で結ぶ恋文冬の薔薇 | 中田のぶ子 | けんじ 曲水 京子 宏枝 ひろ子 雅生 |
鳶高く信子館の石蕗明り | 湯浅晴見 | けんじ |
飴噛んで冬の桜の真下かな | 舩山東子 | けんじ 曲水 京子 ひろ子 |
石庭の石あるところ石蕗の花 | 遠藤けんじ | 曲水 尚子 |
立冬の影列ね着く文学館 | 中島宏枝 | 曲水 |
文学館飾り暖炉に小春の日 | 中島宏枝 | 曲水 貞雄 東子 ひろ子 ○なつ |
吉屋信子の没後の評価返り花 | 田中貞雄 | 曲水 |
文豪の愛の文読む小六月 | 大西よしき | 京子 貞雄 耕路 政子 |
文人墨客眠る小春の文学館 | 遠藤けんじ | 京子 |
石蕗の花晶子の恋のおほどかに | 中田のぶ子 | ○京子 尚子 |
明るき方へころりと椿招鶴洞 | 湯浅恵津子 | 京子 |
杜鵑草大窓に咲き北書斎 | 菅野雅生 | ○京子 |
山眠りかけては鳶のひとめぐり | 鈴木直枝 | 晴見 貞雄 ○東子 ○ひろ子 |
誌の心石蕗の黄に載せ信子邸 | 湯浅恵津子 | 晴見 |
観音の功徳さかりの冬桜 | 湯浅恵津子 | 晴見 ○貞雄 ○のぶ子 正脩 直枝 |
小春日や中也の文は人恋し | 村松 幹 | 晴見 のぶ子 ○よしき |
開かれし魳の細身に冬日透く | 田中一美 | 晴見 弘香 |
着重ねて来し鎌倉は夏日和 | 佐々木なつ | ○貞雄 |
築山の縁取りせんと石蕗の花 | 川上久美 | ○貞雄 ひろ子 |
石蕗の黄の綴れる吉屋信子邸 | 渋谷雛子 | 貞雄 |
母を呼ぶ冬凪の風水子仏 | 山田耕路 | ○一美 |
参 加 者 名 簿 25人 |