NO.101


平成12年5月13日(土)
吟行先  安国論寺〜安養院
参加者  24名
初参加
長谷部秀子.浅川たけし.
佐々木なつ.片岡麗さん


鳥居おさむ主宰 作品
作     品
作    者
青時雨離婚願ひの絵馬ありし
白雨来てつつじ囲ひのお題目 ふみを 祥子○ 桂 貞雄
雨音が偈を誦す新樹明りかな 祥子
緑雨溜め手鏡となる仏足石 けんじ 貞雄○
青僧の髭の香なりや椎の花 美智子 けんじ 祥子○

鳥居おさむ主宰 選
 
作         品
作 者
選     者

特選

大町の寺に瀑布の紫躑躅 鷹 乃 ふみを○ 貞雄 一美○
妙法の髭字の彫りをたどる蟻 雛 子 美智子 けんじ 祥子 桂 快泉○

秀逸

花蜜柑香籠る傘の透きとほる 京 子 けんじ○ 祥子
忍冬の金銀の花嗅ぎ比ぶ 雅 生 美智子○ けんじ
早まりし空蝉掴む葉の青し 雅 生  
寺領守る大薬玉のつつじ咲く 登美子 祥子
木賊より木賊の殖ゆる卯月雨 ふみを 美智子 けんじ○ 満○
山藤のすがれのあかし微雨細雨 ふみお けんじ○ 幹○ 政子○ 
安養院つつじ腐しの雨つづく けんじ

鰐口の乾きし音や青時雨 のぶ子 美智子 けんじ 祥子
梅青し渡り廊下に鐘を吊る ふみを  
さらさ満天星水晶の雨雫 美智子 けんじ 貞雄
雨に陽に木賊一節づつ伸びる けんじ 桂 貞雄
花は葉に墨の滲んだ由緒札 快 泉
行春の雨の塔頭つらねたり 快 泉  
藤蔓の安堵の虚空青揚羽 美智子 ふみを
崖藤やこの雲行きの妖しさに 美智子 ふみを○ 貞雄
まるまると実梅の兄弟姉妹かな のぶ子  
青梅の肌押し合えば濡れにけり 政 子 ふみを
青羊歯のさざなみ仏足石の雨 祥 子  
むらさきに薔薇を咲かせて松葉ヶ谷 京 子  
墨匂ふご朱印状や青時雨 のぶ子 祥子
供養塔燃ゆるつつじの根は昏し のぶ子 京子○
野晒しの身代り地蔵に母衣蚊帳を 直 枝  
今上がる雨を光に萌黄山 貞 雄 美智子 雛子○
雨音やトランポリンのえびね蘭 鷹 乃  
忍冬の乱れ髪めく薫りかな 鷹 乃 美智子○ 祥子○
谷ひとつ破邪の香に満つ花橘 美智子 けんじ 貞雄○ 鷹乃○ 秀子○
蜂になりオオムラサキの蜜浴びる  
杜鵑花燦燦折伏されてしまひさう 美智子 けんじ 祥子 貞雄○ 雅生○
日常のものものしさの棕櫚の花 祥 子 貞雄
御法窟の闇を閉ざして梅は実に 秀 子 祥子 直枝○ 
傘浮きゆく松葉ヶ谷の緑雨急 雛 子 美智子○ けんじ

主 宰 選 外
作   品
作 者
選   者
紫つつじ他は許さじ政子も墓 美智子 けんじ 貞雄
名の寺のつつじは旬に遅れ咲く 貞 雄 美智子
青梅をくぐりて土光敏夫墓所 雅 生 美智子
婉然と雨滴いだくや紅卯月木 美智子 貞雄○
日蓮の血の涙なり桜の実 祥 子 美智子
水掛地蔵すこし跼背に緑雨受く 美智子 祥子 貞雄
手玉石触れれば夏の雨にほふ 秀 子 美智子
崖上の老鶯の声政子の墓 たけし 美智子
瑠璃あげは立入り禁止の墓所奥へ 美智子
緑雨滲む辻講釈の張り紙も 雛 子 美智子 貞雄
一色に浸す鎌倉紅つつじ 一 色 ふみを
濡れてゆく青葉雫に陽の雫 けんじ ふみを 祥子 桂
落し文土光の墓を鳩翔てり 秀 子 ふみを 直枝○
散り際の立浪草に雨の粒 雛 子 ふみを 貞雄
石垣のもたれ上手に咲くつつじ 一 色 ふみを
寺裏の青葉の募る谷止り 美智子 ふみを○ けんじ
おみくじを結びし下のこばん草 たけし ふみを
パイナップルセール嗅げば湿りの飛びたてり ふみを
青北風の参道口に魚捌く 政 子 けんじ
忍冬山雨に打たれなみなみと 貞 雄 祥子
色尽くす杜鵑花を散らし野面積 政 子 祥子○
厄はらう幣や新車に走り梅雨 一 美 祥子 桂
鎌倉の根株を濡らす夏の雨 政 子  桂○
若葉雨かえでのあおの軒を借る 鷹 乃  桂○
安国論滲む卯の花腐しかな 京 子
地蔵尊つつじ明りに笑み賜ふ のぶ子
槙古木赤らむつつじ明りかな 祥 子
実桜や雨滴の真珠飾りたて 一 美
立葵一輪満開雨あがる 貞雄
五月闇鐘を頼りに吟行す 貞雄
鰐口のひびき及びぬえびね蘭 雛 子 美智子 貞雄
残り実憂し金柑の花咲きみだれ 一 美 登美子
紅つつじ一山燃えて咲きにけり な つ 麗○ 一色○
花水木棚引かせつつ雨となる 貞 雄 なつ〇
門前のつつじの壁の深き闇 登美子 のぶ子○
残り実に香まといし花蜜柑 登美子 たけし○

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