8月吟行
平成12年8月12日
浄智寺・建長寺周辺
参加者 20名
No.104

       
鳥居おさむ主宰選
  作        品 作 者 選   者
特選 天狗ゐて水母光りの海望む 福島晶子 ふみを○ 貞雄○ 暢子 なつ
特選 三門の高さよ風の涼しさよ 中田のぶ子 美智子○ けんじ 祥子 巴里 暢子
特選 林床を掃くも盂蘭盆支度かな 田中貞雄 美智子 ふみを○ 一色
特選 玉あぢさゐ山気はぢけて紫に 中島宏枝 美智子○ ふみを 貞雄 祥子 
巴里○ 雅生 直枝
特選 空蝉と落蝉並ぶ寺の寂 池田祥子 貞雄
秀逸 蝉穴に近く母恋うむくろ蝉 鈴木直枝  
秀逸 かなかなやたまさか人間界にをり 中田のぶ子 ふみを○ 貞雄 晶子 暢子○ 雅生
秀逸 鎌倉のこの悪相の夕立雲 熊谷ふみを 美智子 けんじ
秀逸 空蝉の義眼に命ありにけり 鈴木直枝 政子○
秀逸 初萩の重さのほどのしだれかな 中島宏枝 けんじ○ 祥子 ひろ子○ 一色
なつ 直枝
秀逸 落蝉の余命をもとの樹に返す 遠藤けんじ 祥子 晶子 一色○
秀逸 空蝉の登りきれぬは走り根に 中田のぶ子 ふみを 直枝○
秀逸 三門の禅に坐すごと娘の午睡 加賀暢子 一色
秀逸 紫の小粒滾らす玉あじさい 塚本政子 美智子○ 貞雄
秀逸 蝉の殻どんぐりのごと拾ひけり 菅野雅生  
佳作 トンネルを抜ければ彼の世玉あぢさゐ 福島晶子  
佳作 つゆ草の紫ひとつ小倉邸 中田のぶ子 美智子 雛子〇 麗○
佳作 一条の光の癒し蝉の穴 竹田ひろ子 なつ
佳作 三門にて餓鬼の説法百日紅 福島晶子 貞雄 快泉
佳作 柏槙の法話に傾ぐ油照り 竹田ひろ子 晶子
佳作 火をつける彼岸ろうそく百日紅 村松 幹  
佳作 数珠玉に触れて僧形足早に 渋谷雛子 美智子 けんじ 祥子 直枝
佳作 どの径も海へ出るみち青芒 石田快泉  
佳作 寺の清水ペットポトルに賜りぬ 遠藤けんじ 祥子
佳作 空蝉となるため大木登りつめ 竹田ひろ子 けんじ 祥子
佳作 鎌倉五山数多の蝉の住み分けて 池田祥子 のぶ子 雅生
佳作 禅林の輪唱重唱蝉の昼 中島宏枝 貞雄 祥子 のぶ子 雛子
佳作 人力車夫黒き肌脱ぎ風を切る 塚本政子  
佳作 一つ一ついのち育てし蝉の穴 遠藤けんじ 快泉 暢子
佳作 洞窟の滴り肩に遊亀逝く 菅野雅生  
佳作 白足袋に下駄の半僧夏涼し 佐々木なつ 貞雄
佳作 秋草のむらさきふやし遊亀邸 鳥居美智子 けんじ〇 快泉 雅生 雛子○
佳作 玉紫陽花玉がはじけて薄紫 片岡 麗  
佳作 空蝉に髪のあとありすかし見る 石田快泉  
佳作 山影を離れぬやうに臭木咲く 田中貞雄 美智子 ふみを のぶ子 雛子
佳作 茎に風秋海裳の投首よ 熊谷ふみを 美智子 祥子 なつ
佳作 鐘楼門法話涼しき風の中 池田祥子 けんじ
佳作 柏槙の少し細身に秋暑し 池田祥子  
佳作 草市や門の構えを彩れる 鈴木直枝 宏枝 雛子
佳作 三尊のすでに秋陰まとひけり 鳥居美智子 宏枝 ひろ子 晶子○ 政子
佳作 沙羅の実となりて近寄り易くなり 田中貞雄 美智子 ふみを 巴里 雅生○ 雛子
佳作 滴りの矢倉々々に仏笑む 石田快泉 祥子
佳作 柏槙の大樹の生みし蝉の数 中田のぶ子 快泉○ ひろ子
佳作 青僧の法話涼しき風の門 すずき巴里 美智子 祥子○
佳作 鎌倉路右脳も左脳も白帷子 佐藤一色  
佳作 朝顔の五色を咲かす浄智寺派 菅野雅生 けんじ
主 宰 選 外
  作        品 作 者 選   者
  海のべて鎌倉五山滴りぬ すずき巴里 美智子 ふみを なつ
  境内の静寂拡ぐ蝉しぐれ 竹田ひろ子 美智子 祥子
  アメリカ芙蓉アメリカ娘の胸ゆたか 遠藤けんじ 美智子 祥子 ひろ子 雅生
  法話諄々遠ひぐらしを後から 遠藤けんじ 美智子 ふみを 貞雄○ 巴里
宏枝 のぶ子 麗
  涼風求め友二の詠みし杉に寄る 田中貞雄 ふみを 巴里 ひろ子
  禅林の裏山暗し藪茗荷 中田のぶ子 ふみを
  僧庵と見れば数珠玉吹かれをり 鳥居美智子 けんじ
  山門の檜皮の傷み蝉時雨 渋谷雛子 けんじ 貞雄○ 祥子○
  夏越えし邪心なき花玉あぢさゐ 菅野雅生 けんじ
  ひぐらしの風と通りぬ解脱門 鳥居美智子 けんじ 祥子 宏枝 政子
麗 直枝
  大柏槙の下入れ替る夏と秋 熊谷ふみを けんじ○ 宏枝○ のぶ子○
ひろ子
  つく法師語尾の惑いや解脱門 鈴木直枝 けんじ
  庭手入れして老鶯の戻りける 鈴木直枝 けんじ 快泉
  矢羽芒の奥に白衣の三世仏 鳥居美智子 貞雄 祥子 政子
  新涼や遊亀邸までの切通し 渋谷雛子 貞雄 暢子 直枝
  薫煙の棚引く辺り盆用意 鈴木直枝 貞雄 宏枝 麗
  宿坊の僧出払って涼新た 池田祥子 貞雄
  舎利の樹の影の蝉穴溌剌と 田中貞雄 祥子
  水中の渇の法話に蓮ひらく 鳥居美智子 祥子○

あとがき

 吟行を初めて9年目、瑞泉寺は毎年欠かさず訪ねているが、福寿草・万作・水仙・梅の季節に合わせて早春の吟行が多かった。
 今回は、秋の草花が主題となろう。
 曼珠沙華には少し早いが、参加の皆さんのの秀句を期待しています。     幹事


9月吟行
日 時 9月9日(第二土曜日) 午前11時
集 合 JR鎌倉駅西口改札口
行 程 鎌倉駅〜(バス)〜大塔宮(昼食) 自由行動
13:30 瑞泉寺集合
14:30頃のバスにて句会場へ向かう。
句 会 15:00〜若宮大路ビルにて句会  п@0467-22-1496
投句締切 15:15 5句

                 
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